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偽りを暴く時

 5月7日。

 朕の身が娑婆にあったとき、道にある李立から送られてきたこの日の釣果。
 ナマズとスモールマウス。
 続いていたノーフィッシュの日々に、いい形で終止符を打っていた。

 5月8日。

 多摩川にスモールマウスのネストを求める旅の始まり。
 多摩江太守によって、節度使として迎えられた朕と李立は、集合場所となる登戸駅に向かった。
 既に、関東の平地にスモールマウスバスの産卵床は無いと思われる時期である。
 無謀な取材ともいえる。

 合流。
 番組撮影スッタッフとあいさつを交わし、早速取材先を求めて移動開始。
 彼らと会話を進めていくうちに、取材班側は純粋に多摩川に生息する魚の面白い映像を撮りたいだけであるという姿勢が伝わってきた。
 また、バスの実際と、報道の内容には大きな誤差があることを知り、驚いていた。
 太守はバサーというわけではないが、バスに対する偏った報道には異を唱える者。太守の功労があってか、取材班側にもバス=害魚という決めつけも初めから無かったことに安堵する。

 さて、朕も快く協力する気持ちになったまではいいが、スモールマウスを見つけなければ、話は先へ進まない。
 これまでの話から、ベッドの撮影が無理なのは仕方ないにしろ、スモールマウスの映像だけは抑えておきたいとのこと。
 それならば、我々も発見に全力を注ぎましょう、と袖をまくる。

 駄菓子菓子……。

 川崎から立川に至るまでの、目ぼしいエリア、ポイントに浸かってまで探索してみるが、スモールマウスの姿は見当たらず。
 当然ネストなどあろうはずもなく。
 一見ネストに見えるものも、伏流水の湧く場所と見るのが妥当だろう。
 或いは、アングラーたる張太守、朕、李立ともに見立てを誤っていたのか。
 「少しぐらいは見られると思っていたのに…本当に少ないんですね、バス」
 ディレクターの口から漏れてきた言葉だ。

 別働隊が設置したカメラに映った魚もコイだけ。長潮の日でもあるから、魚族全般の動きも鈍いのかもしれない。
 一見クリアな水も水中には密度の高い塵芥が舞い、視界不良。これは公共事業という名の悪の所業に起因しているものだろう。川をほじくり返しては、川の生産力を奪っている。
 いくら川をいじくりまわそうが、流域面積を広く取らなければ洪水対策の工事など無意味であろう。無駄な対処療法というものだ。
 根本の改善を行えば、やつらに銭が入ってこなくなるのだろうが、それにしてもあまりにも傍迷惑な浅ましさである。

 取材には日限が切られている。
 理想の映像を収めるのは困難を要するだろうが、自然界というものに対しあまりにも無知で、おかしなことをぬかす大衆の意識を変える手助けとなるのなら、今後も機会あれば協力したいと思う。
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テーマ : 仕事日記
ジャンル : 就職・お仕事

tag : 多摩川 ルアーフィッシング バスフィッシング

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玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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