ミラクルステージへ

 3月18日。

 待ちに待ったこの日。
 朕が狙って40アップを釣れる数少ないチャンスの時期。プリスポーンバスを意識した、春の霞水系バスフィッシング
 入念に準備してきたあれやこれ。
 他魚種、各フィールドでの経験も、すべてはバスフィッシングに活かすために積んできたといってもいい。
 陸っぱりゲームの粋はここにあると思っている。

 今回はオビワンとして、アナキンにジェダイの何たるかを継承するための釣行でもある。
 新川、桜川、霞本湖の一部には行ったことのある李立だが、これまでの釣行は明らかに外してる中での魚釣りでしかなかった。
 まだまだ朕が師であることの証として、真の霞水系でのゲームのありようを示さなければならないだろう。
 今回の修行を通じて、陸っぱりゲームの醍醐味と、限界を知るだろう。
 バスゲームをするうえで、とりあえず入れるポイントでそこに居る魚を釣ろうという考え方では、ゲームの本筋から大きく逸れたものとなってしまう。
 おそらく、魚が濃い状況で偶然釣れてしまった者が、その時の結果だけをもって「バスなんて誰でも釣れる魚」などとのたまっているのだろう。
 バスに限った話ではないが、ただベイトをキャストすればいいわけではないのだ。
 勿論、李立は既にその次元からとうに離れているが、多摩川だけではゲームの広がりに限界がある。

 朕が今回選んだエリアは新利根川。
 新利根を選んだのは、過去に行って何度か釣れているから、というような安易な理由でないということはいうまでもなかろう。
 確実なブラックの生息と、他水域への流出が無い作りであること、ほとんどの条件の場所を岸から打つことが可能であり、フィールドの規模が大きすぎず小さすぎず、陸っぱりゲームを堪能するのに手頃であるためだ。

 かくして迎えた当日。
 スムーズな1ピースロッドの出し入れを考え、営業車のバンを借りて出発。
 朕はウエイトキャパ内のルアーなら、あらゆるメソッドに対応するミディアムアクションのバーサタイルロッド、TAS783C/ゼル・ローランドのトップウォータースペシャルと、小型シャッドやキャストしづらいロング14Aを使うためのスピニングロッド、PZX664の二本を持ち込んだ。
 使用するベイトは主にスピナーベート、クランンクベートであり、場合によってはサスペンドのシャッドやジャークベイト。
 ソフトプラスチックは、それ単体で使うことは考えず、ジグのトレーラーとして使えるものだけを用意した。春の初期は、数種のハードベイトとジグがあれば成立すると考えている。
 一方、本格的な霞スタイル初挑戦となる李立は、グラスとグラファイトのクランキングロッド、ジグロッド、ベイトヒネスロッドと、持てるもの全てを持ち込んできたといった感じ。
 使用ベイトに関しては、同じ師に学ぶ者。抜かりは無い。
 共に準備万端である。

 出発。
 都内移動と外環でから時間を食ってしまったが、まずは最初の目的地、ランカーズに到着。

 店長オススメのB品だという、カベラス/フィッシュイーグル・キャスティングモデルを見せてもらう。
 9フィートのビッグベイト対応2ピース、キャスティングロッドで強くも良好なテーパーデザインのロッドである。
 1万少々という価格は大いにそそられる。
 B品というだけあって、ルアーキーパーがガイド側に付いていたが、機能上問題は無いだろう。
 しかし、これを買ってしまえば予算オーバー。
 先日注文したTOURNEY TRAIL二本分とBBZシャッドJr分の代金を払い、バギーのおっちゃんぢょんが微妙に欲しがっていた、シマノの10フィート、シャークロッドを購入して精一杯である。
 新利根の情報をいくつかもらい、店を後にする。

 霞本湖は無視し、一気に新利根を目指す。
 いよいよ、待望の新利根バスゲームの始まり。
 今日は釣果を得ることより、釣果を得るための情報を集め、分析し、勝負ポイントを割り出すのが目的。

 駄菓子菓子!

 現地はキャストもままならぬほどの強風が吹き荒れている。
 まるでメガバスロケの世界だ。
 エリア分析どころではない。
 風裏を求め移動していくが、平野の巨大水路にはまるで逃げ場が無かった。
 結局、何も出来ず最下流部まで来てしまった。
 そこで目撃するショッキングな光景。
 何と、本湖に面した水門が全開放。本湖筋の水温が新利根より高ければ、魚の流出は必至である。
 いずれにせよ、この強風が収まらぬ限り、新利根での探りは不可能。
 まともにキャストできるじょうりく利根川で、とりあえずのキャスト、とりあえずのルアー釣りをするしか手は残されていない。

 常陸利根川に着いたところ、横浜ナンバーのバサーがいた。風体、身のこなしが手練れ風の雰囲気だったので、話を聞いてみたところ、一本50アップを出したとのこと。
 ショルダー部に根こリグを置いてキャッチしたという。一帯の構成をよく把握しているあたり、狙い済ましてのキャッチであろう。
 そのようなバスが単発でヒットしてくるなら、まだ全体的にブラックの動きは鈍い状況にあり、狙って大型を釣るには良い状況にあるといえるが、魚影の薄い本湖筋で狙うには厳しいともいえる。
 我々はここではリップレスクランクで千載一遇を求め、一面を流すことにした。
 李立が大型の魚をヒットさせていたが、水面でバラす。
 はっきりと姿が見えたわけではないが、むやみに殺されているチャネルキャットフィッシュではないかと思われる。
 やがてここで粘ることの無駄を悟り、もう大して散財できない状態にはあったが、ここまで来たのだから、ということでミラクルステージを目指すことにした。

 スーパープロショップ到着。

 そこにはあの、ミラクルジムが在らせられた。
 記念撮影でも、と思っていたが、ジムは接客中のためそれは憚られ、挨拶だけにとどめる。
 以前ここを訪れた時もそうだったが、客はワールドシャウラを買っていた。
 「日本一ワールドシャウラが売れている店」という触れ込みは伊達じゃない。
 ジムのご威光に敬服せずにはいられない一幕である。
 散財用の予算は既にオーバーしている。ここでは本当に必要なX-RAPサスペンドモデルと、新しくなったウォーターソニックのみを買う。
 いずれ、この業界の神に直接高額のお布施をしたいものだ、と店を出る。

 スーパープロショップを後にし、昨年、花栄に教えてもらった潮来市内のラーメン屋で夕餉をとり、宿泊先の健康ランドで一本2500ペリカのビールを飲み、この日は終了となった。

 ※マー語
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tag : バスフィッシング ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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