至宝手前を得る

 3月19日。

 昨日は強風のため、何も出来なかった新利根ゲーム。
 割り出しも、キャッチも、今日にすべてがかかっている。プラクティスも本戦も、この一日でこなさなければならなくなった。
 健康ランドでの宿泊は、費用を抑えられるのはいいが、寝床がソファだったせいか、起きたら腰が痛かった。
 それでも熟睡できたのは疲労ゆえであろう。
 あれほど待ちわびていた新利根ゲームも今日が最後。

 まずはランカーズの店長に案内されたポイントへ。
 風は穏やかというほどでもなかったが、とりあえず釣りの可能な程度。
 水中の地形、ボトムマテリアル、カバー、と平坦な印象の川の中にあって様々な要素の複合が顕著なポイントである。
 バスの状態が判断できるまでは、目に見えるカバーの様子に合わせて、クランクベイト、スピナーベイトを通し、明らかにシャローフラットとなっている所にはジャークベイトを通した。
 朕はしばらくリールは、スコーピオンのハイギヤモデルを使っていたが、スローリトリーブ時のルアーの挙動に疑問を感じ、バックアップ用に持ってきていたローギヤのカルカッタにチェンジ。
 巻きの作業でより多くの変化を捉えようとする。
 しばらく反応は得られないでいたが、李立がシャロークランクのポーズ時、バイトを得る。乗り切らず、単発。
 ここではまだ判断は利かない。
 しかし、このポイント一帯は変化に富み、魚を集める条件があり、スポーニングに適した条件も備えている。
 ここで粘るのもありだろうが、全体的な像がおぼろにさえ見えていないというのに、それは愚行というもの。
 他の低水温期の好条件が揃うポイントを探し、改めてチェックするのが適当だろう。

 次なるポイントを求め移動。
 背を北に向け、口を南に向ける構成を意識してのポイント探し。
 はからずも、かつての実績ポイントへ来てしまった。
 ここは大まかなプロフィールを知っている。
 例によって、クランク、スピナーベートを使い分けながら探っていく。
 しばらく流していくうちに、李立がビーフリーズ78SPでバイトを得る。またしてもポーズ時である。
 ショルダーに近い部分でのバイトというのは先ほどと同じ。
 しかし、またしても食いは浅く、単発。

 来るべきところに来ているという印象ではあるが、まだ決定的なものは見えなかった。

 とりあえず、スポーニングを考慮したポイント選びで打っていくのが道筋であろう。
 二度あったバイトがいずれも1メートル付近のレンジでポーズ中に起こったこと。使用ロッドがグラスコンポジットのロッドであるにも関わらず乗らなかったこと。
 ルアーが見破られているのか、リトリーブスピードの問題か、レンジの問題か。
 水温は13~14℃。
 変温動物の血の巡りを考えれば、ルアーが見破られているとは考えにくい。
 というわけで、朕はよりスローダウンしたリトリーブを心がけることにした。
 
 結局、その後、反応を得ることは無く、ポイント変更を繰り返しているうちに昼食時に入り、休憩。

 午後に入り、風が強くなってくる。しかも北風。
 北風をブロックし、かつキャストしやすいポイントを求める。
 破竹川のベンド部に該当箇所を見つける。
 川といっても、きわめて緩やかな、流れのあるか無きかごとくの川である。それでもチャネルは存在しているかのような感触。
 のっぺりとした水路では重要な変化だ。
 ここで、李立が再びジャークベイトのポーズ時にバイトを得、フッキングには至らずという現象に遭遇。
 ようやく、おぼろげながら像が見えてきた。

 ブラックはまだスポーニング以前の状態で、水温上昇傾向に乗じ、シャローに向かってはきたものの、体はまだ冬の状態を引きずっていて、体力に優れた個体のみが、かろうじて積極的な捕食が出来ていると推測された。
 今回見てきた事実から「春だが冬。浅いが深い。スローでも強め」というキーワードが浮かび上がる。
 問題は、どこに魚が濃いか、であるが、今から条件の揃ったポイントを新たに求めるには時間が足りない。そこで、単純に、今日バイトの出たポイント一帯に魚を求めることにした。

 朝一発目のポイントへ。
 これまで、スピナーベート、クランクベートを多用してきた朕は、ここで初めてサスペンドシャッドを投入。
 比較的水深のある場所から、シャローフラットに繋がる道筋を意識し、シャッドを着底させてから、ボトムワーミングのようにスローに、それこそ“舐める”ように引いてくる。
 カバーヒット時はポーズを入れ、ベイトがより長くブラックの目に付くようにと心がけた。
 そして、数度目のリトリーブ、カバーヒットの後のポーズで、ベイトがゆっくりと持って行かれるような感触を得たのでスウィープフッキングを行った。 

 40には届かなかったかったが、狙い通りのナイスサイズがヒット。
 昨年、晩春以降のナイスサイズのブラックだ。
 
 低水温期のプラッキングメソッド、ポイント選びはバスフィッシング熱狂時代に養ってきたもの。それが今回生きた。
 また、ゼルのトップウォータースペシャルは、かつて朕がテクナAVで行っていたメソッドに十分対応できるポテンシャルを持っているということも示された。

 ここに至るまで、長く時間を要してしまった。
 これが初日の出来事であれば、正解パターン発見ということで、プラス一匹、二匹と拾えたであろうが、残された時間があまりにも少ない。

 最後は、花栄オススメのエリア、じょうりく利根の牛堀エリアで一発大物を狙うリップレスクランク巻き倒し作戦を行うことにする。
 テトラ帯、急深、シャローフラット、ベイトと、わかり易い諸条件に満たされたエリアではあったが、水温が新利根より1~2℃低いためか、ブラックからの回答は一切無いまま納竿となった。

 とうとう、二日掛りの霞水系チャレンジは終わってしまった。
 しかし、任務はまだ残っている。
 常磐道上り、守谷SAにフリッパーを探すことである。
 マドロス帽をかぶり、ヨットの描かれたジャケットを着る、SAに住み着くオヤジ。きっと彼は海が好きなのだろう、ということで十数年前、我々がフリッパーと呼ぶようになった道祖神的な人物である。
 しかし、この日フリッパーを見ることはなく、一抹の寂しさを抱え、我々は生田寨を目指した。

 エクスカリバーシャークロッドは正当な使い手の元に届けられなければならない。 

 シャークロッドと引き換えに、ワンテンパクリルアーをいただき、次回のシーバスフィッシングの話をし、いとまごいをする。
 自分に見合ったロッドを手にしたおっちゃんは、大いに喜んでいた。

 一方、朕の釣果に触発された武松は一人、ドブに挑んでいた。

 得られたのは、残念ながらシーではなくマルタだったが…。
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ジャンル : 就職・お仕事

tag : バスフィッシング ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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