科学の幸福

 1月3日。

 かの捏造のカリスマが“ハナクソみたいなジグヘッドの釣り”と評するメバルゲームに中毒してしまった多摩川ナマ師たち。
 その前日、李立が今年初の釣果を見せつけ、この度のメバル釣行に向けンションがなから上がる。

 わざわざ、決して安くはない円天を放出して、車を借りてまで行く価値はあるのか、と問われれば、ある、と答える。
 がんじがらめのレギュレーションの中で、堀の中に放たれた魚をあくせく釣るのに金と時間を費やすトラウト釣りより、同じ金額でネイチブ相手に自由にゲームを展開できるメバル釣りの方がお得だと朕は考えているためだ。
 冬といえば釣堀というぐらいに通っていた時期もあったが、今と生活環境が違っていたし、東京湾にメバルが生息していることも知らなかった。
 身動きできるだけの金があって、ゲームフィッシングの醍醐味を味わえるのなら、そちらに傾くのはアングラーとして当然の成り行き。

 かくして朕、ぢょん、武松、李立、四人の狂人は、鼻水をたらす無様さも省みず、発勁を目指した。
 幸いなことに、この日は中潮。
 例えば、エリアの水の酸素が消えてしまうとか、毒物が流れ込んでしまったといった、魚が生存不可能なイレギュラーが発生でもしない限り、100%釣れる状況だ。
 月齢の及ぼす影響については潮位変動のない淡水域でも明らかであり、海ともなればその効力のほどはいわずもがなというものである。
 前回はマメいじりと割り切ってのゲームだったが、今回はムーンマジックのおかげで“匹”と数えられるサイズが期待できる。
 朕はシャローレンジのプラッキングをメインに据え臨んだ。

 道中は、経験と書から得た知識を元に、状況の予測と攻略法について論じ合う。
 朕は技能よりも、知に基くアプローチこそがゲームの成功を左右するキーであると固く信じている。

 現地到着。
 今回は皆、我勝ちにの構え。車を降りるなり、素早くタックルを組みエントリー。
 最初の一尾は朕が得る。
 新年初を“粒”ではなく“匹”で飾ることができた。

 今回は、リッジ46MDRを手にした武松が炸裂させていた。

 李立がそれを追う。
 武松はプラッキングが有効な下げの時間帯をモノにし、型で優位に立つ。
 李立は状況変化を捉え続け、数で追うという展開。

 結局、数では18尾と李立がトップ。武松が14尾と続く。
 一方、バーサタイルルアーマンと嘯くベテランの朕とぢょんは振るわず、朕が7尾、ぢょんが2尾という有様。

 状況変化にどう対応するかがゲーム成功の鍵を握っていた。
 下げの時間はフィーディングに有利な地形を良型が縦横し、上げに入ると良型はこの一帯から消え、カバーに依存する豆粒たちの動きが活発化したような印象。 
 これが何によるものか、諸要因を書き連ねることも可能だが、重要なことはそれぞれの個体が、エコサイクルの中でどれだけ強い存在かを理解することだった。
 良型のパターン、メソッドに固執した者は後半失速し、この一帯のパターン変化に柔軟に対応し、粒拾いもやむなしと割り切れた者が成功を得られたというこの日のメバルゲームだった。

 次回メバル釣行は1月10日。
 長潮から若潮にかけてという、発勁のあのエリアでは良型を期待できないタイミングだが、好不調に関係なく生態を理解、体感するということに主眼を置くつもりでいる。
 冬にとりあえず釣るイベント的ターゲットであったメバルにも、気違いルアーマンが揃うことによって、遂に本格的な(素人レベルではあるが)解析のメスが入ろうとしている。
 メバルも単なる魚釣りで楽しむ期間に終わりがくるかもしれない。

 ※マー語
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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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