ベン・ヂョンソンの失墜

 12月28日。

 昨晩のヒットには傾向があった。
 豆粒でも豆粒なりのパターンがあった。
 小型で動きの強いグラスミノーSS、沈みが遅くレスポンスの良いリッジMDR、シュガーミノーSにバイトが集中していた。

 ストレート系のルアーで深いバイトを得るにはドラッグの力が必要だった。その薬物とはJBの橋本真也プロデュースの禁止薬物、フレンジーシュリンプパウダーである。
 ただでさえ良く釣れるグラスミノーSSにドラッグを使っていたぢょんは、副作用のためか、この日はダウン。薬物汚染は薬物不使用の李立にも広まったのか、同じくダウン。

 確かに薬物でバイト時間は増える。
 しかし、肝心なのは魚を寄せる動きと存在感であって、フォーミュラの類は付け足し程度の効力である。これを使っても手間が増えるだけで、さしたる利点は無いというのが朕の感想であった。
 そこで朕はカタコト風の標語を思いついた。
 “クスリ、ダメ、ゼッタイ”
 我ながら気持ちの悪いセンスに感心する。
 
 朕と武松は篤い病の痛手のため、薬物の毒も毒とはなり得ず、滞りなくレギュラーワークを行うことができた。

 朕はまず、中野島堰下の水門周辺を目指したが、コイ仕掛けが一帯に林立していたため、探りもままならず登戸へ移動。

 登戸には李俊とピッチングおじさんがいた。
 李俊に今日の様子はと尋ねれば、先ほどまで荒川に行っていたためまだ手探り段階だという。
 荒川はウンコ水門に攻め入り、ブルーギー一枚という結果だったとのこと。ウンコ水門の人出は相変わらず凄まじいらしく、かの県の狂気じみた正義感と狷介さを嘲笑うかのような現象に快哉を叫ぶ朕であった。
 
 この時期となると川原に涌いてくるバカどもも居らず、アングラーの独占状態といってもいいような感じだが、だからといって釣りがし易くなるかといえばそんなこともない。

 朕はそのうち深場の探りを諦め、第一ワンドにナマズの回遊を待つことにした。

 武松も到着。
 光量の落ち込みを待ち水面を睨み続ける。オッサン二人が黙って水面を見つめる様は日本野鳥の会のような滑稽さであろう。

 上空から丸見えというプレッシャーはあっても、その他の条件が良いこのポイントに、今日もナマズは現れた。
 相変わらず口を使わすのは難しい、という状態だったが、この日は武松が決めてくれた…と思いきや、足元のブッシュにラインが巻かれフックアウト。
 ナイスサイズである。
 残念無念…。
 魚は見えているのに釣れないという歯痒さを、この日も味わうこととなってしまった。

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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