悪業続く世上にて

 11月19日。

 先日の温暖は消し飛んだ。しかし大潮。上向きとは言い難いが、潮回りは良い。可能性はある。
 前日から、翌日の釣行について想像していた。
 当然甘い読みはしない。
 特に気にすべきは本流筋の水温である。流れの緩むディープという要素が極端に少ない多摩川というフィールドに於いて、水温の安定する流れはゲームの方向性を左右する重要なファクターなのだ。
 本流筋の水温は、気温が低下していく傾向にある中、まだ温かさを感じられている。
 ならば、より本流の流れがまとまって通る中野島堰下の一帯が良いのではなかろうか。これを裏付けるように、夕刻、上流側を目指すアユ、ナマズの姿はこれまでに何度も確認されている。太陽という拠り所を失った変温動物が、低温から身を守るための本能的行動と思えている。

 前日に攻め入るエリアを決め、迎えた当日。
 この日は武松も参加可能だという。
 昼過ぎに登戸で合流。ここで釣ろうというのではなく、アユの動きを観察しようというもの。
 見た感じではまだ大集結の時ではないように思われた。
 既にイベントが起きてもいい時期だが、今年はまだそれが起こらない。
 昨年、秦明と李立が味わったオタマジャクシプロポーションの超マーナマズはまだ期待できない。ナマ師としてはあれを釣らずして、というものがある。
 表層にベイトの気配は希薄。
 やはり中野島堰下か。

 堰下到着。
 先日の日曜日には見られなかった人造のプールがいつの間にか出来ていた。

 わずかの間に環境を激変させることの出来る人間の力は時に素晴らしいものだが、使い方を誤ると取り返しのつかない事態を引き起こす。
 これがその一例。
 “大いなる力には、大いなる責任が伴う”
 スパイダーマンで有名な言葉だ。

 瀬には錆びた濁りが入り、タンニンの含んだ北海道の豊かな川の見てくれだが、ここのは違う。悪業の証だ。
 本流の水はやはりぬるかったが、工事の影響によりマイナスのほうが強いだろう。
 我々は悪人どもの所業に激しい憤りを感じていたが、同時に止める術を知らないことをおおいに悔やんでいた。

 下流側の緩みのポイントまで行くと悪行の影響は薄れ、たんまりとベイトがわだかまっていた。
 やがて李立も到着し、来るべき時を待つ。
 狙うは本流の高めの水温が絡む地形変化。
 光量の落ち込みと共に、ナマズは現われ、皆バイトを得ることが出来ていた…が、誰一人ランディングにまでは至らず。
 夜が深まるにつれ、寒さは厳しさを増し、戦意喪失。
 本流絡みの魚には勢いがあり、粘れれば或いは、というところであったが地上の人間が耐えられなかった。
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テーマ : 働くということ
ジャンル : 就職・お仕事

tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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No title

昨日はゲストをお迎えしてガイドしてました
結果ゲストの来る前にゲストの魚をガイドが釣ってしまうという大失態www
肝はブレイクを縦では無く横に釣るでした。

そこそこデカイ魚にブレイクされたりゲストもバラシたりで活性は低くない感じでした。

PS ラッキーのナマズルアー一部カラーは発売になっているそうです。
来年は限定カラー発売との話でした。
春先からはナマズのロッドテストに入るそうなのでその際は情報を教えて頂ければ幸いです。

秋から冬へ移行しようとしているけど、秋のパターン継続中ってやつですね。
この度、ペリカ生活から脱出し、稼ぎはすべて釣りにぶち込む所存。そしてラッキーファンとしてはそのルアー是非とも仕入れねば、というところです。
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dragon

Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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