苦行の奇跡

 10月2日。

 ようやくじっくり釣りの出来る機会がやってきた。
 午前に降った雨。温暖な気象。中潮。順当に考えれば高い確率で好釣果を得られる条件の揃った日だ。

 ASR794C・TROUTにスコーピオン1001を載せ、ラインはトライリーン・ビッグゲーム15lbを巻き、スモール、シー、ナマズまでを意識したルアーを用意した。
 ルアーはワームを三種三袋。プラグ類は小型のボックスに収まる程度。
 ルアーのタイプより、捕食態勢になっている魚がいる、或いは来る場所とタイミングを見極める目のほうが重要なのである。
 大森プロの言う通り、ルアーじゃない。
 同時に、魚を釣るのはルアーである。
 よって、これから使うルアーがどのような場面で有効なのかを理解していなければならない。
 リールに関して、朕はあまり重視していない。頑丈で使い勝手のよさが備わっていればいい。重量感のあるものなら尚良い。
 ロッドはタックルの中で最も重要な道具だと確信している。ひとつの釣り方に特化したものより、ウエイトキャパ内ならほとんどのメソッドをこなせるものの方が良い。新たにロッドを購入するときは、存分に吟味すべきである。
 魚釣りの部分で、余計な苦労をしないため、アングラー側の負担を減らすためにもタックルバランスはしっかり考えなければならない。

 かくして現地へ。
 到着時、風は北側から吹いていた。
 流れと風はほぼ同一方向。
 その両方が当るベンド部分にはベイトフィッシュが濃厚。
 ブラックが居るという確信はないが、スピナーベートで流し、気になるカバー周りをジグヘッドリグのスイミングでスローダウンさせて探る。
 しかし、やはりというべきか、ブラックの気配は無かった。

 陽が傾く頃、風は弱まったが、強く吹いていた北風が不安要素として残った。
 見たところ、本流馬の背、第一ワンドともにベイトは濃かったので、まず第一ワンドに入ってみることにした。
 まずはサイトフィッシングで、というつもりだったがナマズの進入は認められず。
 陽が落ちきった後も、しばらくキャストを続けてみたが、やはり気配を感じられることはなかった。
 やはり風向きの影響のようだ。

 流れが魚食魚の行動を司っているのだろう。
 流れは道筋であり、道筋にぶつかるものがあればわだかまりが生じ、それは通行の道標となる。
 では、風の作る道よりも、川の流れが生み出す道のほうが太いエリアはどうか。

 ということで五本松エリアの様子を窺ってみることにする。
 移動の合間、第二ワンドの様子を見てみるが、ワンドの向きと風向きが同一方向だたったというのがいけなかったようで、ベイトは濃かったが無反応。

 五本松。
 この度の増水で変わってしまった地形は、一帯を川から平坦な水路にしてしまっていた。
 神奈川側は、ショアラインからポイントが消えてしまったという感じ。
 万事休すか。
 ベイトの規模では第一、第二ワンドの方が魅力的だったが、いずこもナマズの気配が無いというのは同じ。
 登戸上流側エリアを諦める。

 流れの近い、広い緩みとシャローフラットはイージーキャッチの魚を求める上で重要なポイントだ。
 本流馬の背ポイントはベイトを集め、台風以降水の状態が良くなり、第一ワンドにも隣接する有力なポイントではあるが、日中吹いた風がこのポイントの信頼を揺るがせていた。
 しかし、どのみち帰りには通るコースなので打ってみることにした。

 フラットではなく、ブレークのショルダー周辺でのヒット。
 感触からして、ベイトを求めフラットに入ってきたのではなく、回遊の道としてブレイクラインを通っていたタイミングに偶然当ったのだろう。
 
 結局、答えは相変らず見えないまま、とりあえずノーフィッシュだけは免れたという結果。
 同じ偶然でも、コイやニゴイに比べればはるかにマシではあるが…。
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tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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