泥沼

 9月11日。

 このような素晴らしい日々も、あと一週間少々というところか。
 沼の開放という僥倖にありつければ話は別だが…。

 今日もルアーのみではノーフィッシュが予測される日。小物釣りタックルも持って多摩川へ。
 現地へ着くと、師匠の他に、コトカスを使う若きベテランアングラーも来ていた。
 雨による濁りの発生にタイミングを合せようとしてもなかなか叶わないので、今回は辛抱を厭わず、フナ釣りに挑戦してみることにした。

 どれだけジャミアタリを堪えられるかが第一の関門だ。と、一投目。
 ジャミアタリの後、ウキがゆっくりと沈み持っていかれる。
 いきなりフナか?と期待し、合わせをくれてやったところ、糸鳴り直後にラインブレイク。この辺りを徘徊している巨ゴイの仕業だ。
 ハリスを付け直し、辛抱を続けるがモロコばかりが釣れてくる。明らかに口より大きい、ダウンショット用のヘラスレ針なのに。
 その後もコイに二度ハリスを持って行かれ、隣でみていた師匠には「諦めたほうが良い」とのアドバイスを受ける。
 朕も、同じ小物ならオイカワのほうが良いと思っていたので、ハリスを袖針に替え、オイカワ狙いに変更。
 やはりこちらは調子がいい。

 そのうち携帯を忘れてきたことに気付く。
 娑婆や女に無縁となれば、無くてもいいような代物ではあるが、カメラ機能は重要なものだ。
 というわけで、先ほど現われた施恩にタックルの見張りを頼み、草庵へ戻る。

 再び現地へ戻れば、シャッドマンと李立が来ていた。
 見知った者たちはフォールとかボトムの釣りをしていたので「みんなワームやってるな。おれはルアーにこだわるよ」という昨年聞いたヘボい名台詞を吐き、巻きの釣りを行った。
 傾向を掴むまで、得意のスタイルを通し、誰かが傾向を掴んだらそれに便乗しようという構え。
 しかし、この二時間ほどの間に誰一人反応を得る者はなかった。
 見えバスは確かにいたが、ルアーで釣るにはあまりにも小さすぎる小型のみ。
 やがて一同はだれ気味ムードとなり、李立は若きベテランと話し込み、施恩はその話に聞き入り、師匠とシャッドマンは帰り支度。
 
 さて、これからどうするか。
 どこへ行っても、何をやっても良い結果を期待できない状況である。
 やはりダベくるしかないのか。
 そんな中、若きベテランが少年時代に山中湖で柏木さんに会ったという話を聞く。実物の柏木さんはメディアに登場するままのキャラクターだったという。
 今、朕のボックスにはテラーが入っている。
 
 馬の背周りには多数のベイトが見える。
 バス、ナマズは厳しいが、あそこには魚食魚と化したコイもいるはずだ。
 そして今は夕マヅメ。
 「トップだろ~、マヅメだぞ~♪」
 いっちょ、コイでも狙ってみるか。

 何度かコイのチェイスは確認できたが、結局バイトしてくるコイは無く、狙うと釣れないコイ科、という法則を思い知る。
 やがて、若きベテランも、施恩も去り、ナマ師の朕と李立は残った。
 良くない日だとは知りながら、ナマズともスモールマウスとも狙いの定まらぬあやふやな釣りが展開される。
 このような日は決して良い結果は得られない。

 共に、散々やられにやられまくっての撤退。

 見失ったまま日々は進んで行く。
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tag : 多摩川

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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