松前街道を北へ

 8月23日。

 ライギョには不活発を強いられる天候が続く。
 かといって、近場の海は水が良くなく、大きな魚を寄せていない気配。
 行きますか、半島先端エリア。
 北へ走れ、海の道を、ですよ、先輩!
 というわけで、時文彬も道連れ。
 バスバブルのブームの頃、軽く釣りを始めた時文彬ではあるが、朕の解説により釣れた現実に、再び釣りに興を覚えたようであった。

 かくして昨年はユーカリアレルギーで痒みに襲われつつ、遥か向こうのボイルを眺めるのみとなった、無念の地、今別に向かうことにした。
 勿論、この日はキャッチ&イートの構え。
 クーラーボックスとナイフ、氷を持ち、ワカシ、イナダが狙い。
 所有から三年。まだまともな魚を釣っていない、オールスター・スヌークモデルというガチスピニングにも魚の感触を味合わせてやりたい。

 津軽の地にも、だいぶグローバルとやらの魔手は侵食してきているが、半島も北へ進むほどにその毒は薄れ、地の力が勝り、故郷を思わせる風景となる。
 あえてバイパスを通らず、旧街道を走りたがるのもそのためだ。
 このような無駄とも思える行動をしなければならないのは“現代”が、あまりにも醜悪過ぎるためでもある。

 今別到着。
 海流の寄りが勝負を決める要素。
 海流の寄る突堤に行こうとしたが、風が強く、実際にルアーを打ってみなければ流れの様子は掴めないだろう。

 季節の進行度合いを測るべく、港内に小型ジグを打ってみたところ、釣れるのはフグ、アナハゼばかり。
 ソイ、メバル、アイナメといった、この地域でのロックフィッシュの定番魚は小型さえ反応が無い。
 とりあえず、根魚の探りは時文彬に任せ、朕は海流とボイルを探ることにした。
 風強く、雨も混じり、もはや夏の感覚はない。
 ジグは湾から海峡に向けて流れている感触で、小魚の群れは岸に寄っている。この波では離れた地点のボイルは確認不可能だから、手数を稼ぎ、ちょっとした変化を拾っていくしかない。
 朕のフィッシングスキルに於いて最も優れているのは視力である。
 裸眼視力は両目ともに1.5と良いこともさることながら、これまでに得てきた知識から、注意すべき点を意識し、高性能偏光グラスで捉えられる変化を追う。
 他のスキルは十人並みか、それ以下の朕が、そつなく様々なフィールドで様々な魚種を釣るのはこのことによるものが大きい。

 さて、この時は岸に寄るベイトの規模から、フィッシュイーターが海流付近に寄ることを確信していたが、風と潮が同じ方向に流れていたために、肝であるエッジが捉えられない。
 とにかくキャストしまくって、レンジを刻み、水面の様子を観察し、ラインインフォメーションから流れの変化を捉えるしかない。

 ブリ族はサバと違い、ただ速くベイトを動かせばよいというわけでもないということは、一昨年知ったの
で、常に見切られないリトリーブを心がける。
 一オンス以上のジグでの手数勝負は、日頃、繊細なリトリーブでナマズを狙う朕には結構な重労働。
 ライギョやジギングがメインの釣りだというガチムチどもはやっぱ恐ろしいな、と思いつつ、釣りたいの一念でジグを踊らせ続ける。
 ベイトの怯えは時折見えるが、ボイルは見えない。1オンスクラスのジグにもバイトしてくるフグがうざい。

 レンジが深いのか。
 キャパオーバーではあるが2オンスクラスのタングステンジグで、より確実に中層より下を探ってみることにした。
 キャストすること数投。
 明確なバイト。
 しかし、重さの割には引きは弱い。良型のロックフィッシュか?と、寄せてみれば食いでのありそうなヒラメ。

 速攻でエンズイグリをかまし、クーラー送り。

 駄菓子菓子…。
 ここまでであった。
 良型根魚を二、三本釣って、海の幸を満喫しようと臨んだ夕刻以降。
 風の当る場所、地形変化を意識してのジギング、スイミングともに無反応。
 エサでメバルを狙いに来たというおじさんもフグしか釣れないと嘆いている。
 エリア的には夏の場所という感じだが、水の動きの鈍い港内はだめということか。それとも根魚自体の魚影が薄いのか。
 ならば根魚の濃いという印象のある平舘漁港はどうかと移動し、水の動く場所を意識しての攻めを試みたが、夜であってもフグの反応しか得られず、万事休す。

 とりあえず持ち帰りに値する魚は釣れたが、狙っていた魚でもないし、一本だけ。
 ゲームフィッシングとしては完全な敗北。
 複雑な心境での帰宅となった。
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tag : ルアーフィッシング 青森県

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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