天恵

 8月12日。

 一日解放日。
 娑婆の諸々とは無縁となった朕は、天子としての公務をまっとうするだけ。

 この日は昼頃からフナ釣りに挑戦。
 昨晩の雨により発生した濁りで、フナをカバーに寄せる確率が高くなるので、初心者の朕にもチャンスありという状況が予測されるためだ。
 開始から一時間は小物アタリに耐え、フナが来るのを待っていたが、隣で調子よくオイカワを釣り上げていく師匠を見て、フナ釣りを諦める。
 「辞めちゃうの?」と師匠。
 朕は師匠の小物釣りタックルを借り受け、師匠が朕のフナタックルでフナを狙うことになった。
 待ちのタイミング、狙いの肝がわからぬ朕に対し、師匠はフナの狙いどころをよく心得ていて、タックルをチェンジしてから大して間を置かず、二本のフナをキャッチするのだった。
 知識と経験に裏打ちされた釣果の程を思い知り、恐れ入る朕ではあったが、手堅く数釣りのできる小物釣りをやめられず、結局夕刻まで小物釣りに徹した。

 李立到着。
 第二ラウンド、ルアー釣りの準備に。
 これから来るとされる雷雨に期待し、時間の経過を待つ。
 期待通り雷雨はやってきて、それは都市機能に害為す“浄化の雨”ともいえる素晴らしいものだった。

 朕の眼前では、雷が小田急電車のパンタグラフに直撃。火花と共に電車が停止するという愉快な光景が繰り広げられていた。
 しかし、残念ながら大事には至らず…。
 
 川の様子を見るに、増水は期待通りのものとなり、我々は雷が通り去るのを待つだけとなった。
 濁りの伴った急激な増水、強い流れは逆ワンドを魚の避難所にする。
 こういった自然のメカニズムをよく理解する我々は、雷が過ぎ次第、迷わず第二ワンドを目指した。

 第二ワンド付近まで来た時、早くも登戸堰開放のアナウンスが聞こえてくるが、水勢を見る限り、すぐに水位が下がることもないことが予測されたので、第二ワンドで勝負を決めることにした。
 近付くほどに、ナマズの捕食音が明確になり、先日出くわした狂宴が、今日も行われているのがわかる。
 前回の失敗を教訓に、今回はラトリンベイトも備え、万全の構え…ではあったが甘かった。
 結局、前回同様、反応は得られてもルアーに触る反応はきわめて少ない。
 李立が二度フッキングにまで至らしめるが、結局はこれもバラし。捕獲には至らず。

 何か確信を得ても、また次なる課題が生じる、ナマズゲームの面白さと難しさに翻弄される日々。
 鉄のナマ師などと嘯いても、メチャクチャというほどではないが、そこそこにはオレはルアー釣りが上手い、などと思っていてもこんな程度だったりする。

 一方、沼津に通っている、小田原鉄叫子の楽和がまたしても素晴らしい釣果を見せ付ける。

 メインターゲットのシーバスは不調だと嘆いていたが、岸から狙ってシイラを釣っているのだから上等というものであろう。
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tag : ルアーフィッシング 多摩川

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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