ルビコン河

 7月12日。

 地下からの脱出まで残り約一ヶ月。
 
 娑婆からの避難場所には最適な地下にも世知辛さが侵食し、いつしか労役だけの場になっていた。
 突如取り付かれた不運による破綻から幾有余年。その中に見出した希望は道に殉ずべしというものだったが、先日“道ゆくを妨げるものは排すべし”という天啓が示され、邁進することを決意。地下脱出に向けて動いたという次第。
 
 道の途上で知り合った、同志の一人、李立はこの日も機を捉え、しっかりとナマズを得ていた。

 同じく同志のグランドマスター秦明はというと…

 ルアーで亀を得るという怪挙…。

 7月13日。

 朕が地下の重労働に喘いでいた頃、地上の週末にあったぢょんと李立は、またしても良好な釣果を得ていた。

 元々、バスフィッシングに長く打ち込んでいたバギーのおっちゃんぢょんである。

 対象を見据え、アジャストし、偶然ではない必然を得ていた。

 そして無難にターゲットをキャッチ。

 李立の釣果に関してはもはや何も言うことは無い。

 先輩アングラーを上回る観察眼とアジャスト能力をもって当然の結果を得ていたのであった。

 7月14日。

 夕刻、恵みの雨が降る。
 地下の苦役にあった朕は、ただ歯噛みするばかり。

 雨が降り、カバー効果が発生しプレッシャーは軽減、溶存酸素量は増加、増水がもたらす魚の集中する避難場所、すべての好条件を備えたポイントを捉えた鉄のナマ師たちは、ナマ師としての至福を大いに味わっていた。

 李立はオーソドックスな攻めで。


 捕食モード全開のナマズは口に入る、生き物として認識されるものは何でも食おうとする勢いがあったようで、ぢょんはオチアユシーズンを待たずしてストロングパターンを発見したようである。

 この、ビッグベイトでナマズを得るという結果を見て、朕も“ビッグベイトで釣りたい”症候群に侵され、帰宅後、ビッグベイト用タックルの準備に取り掛かってしまった。
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tag : ルアーフィッシング 多摩川

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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