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燕雀の志

 4月19日。

 多摩川ライブキャメラを見ながら、水位や人の出具合をチェックして時間を潰す。
 平日でも釣り人の多い近頃、夜更けにだって釣り人が複数来るほどである。
 登戸の地はまるでかつての主を招いているかのようである。
 土地の神もきっと修羅の捕食が見たいのだ。
 降臨があったのかどうかを知りたくはあるが、釣り人が多過ぎれば釣りが成立しないのも事実。プレッシャーがかかってしまった釣り難い魚を釣ることは、朕にはほぼ不可能だからだ。
 やはり新川で釣ったことのないやつは大したことねえのである。
 ということで、結局夕刻に貧乏長屋を出る。

 降臨の有無、休日の登戸の風景など、気になることはあるが、この時は何よりも釣果を得たい気持ちが勝り、直接降臨跡に入ってしまった。
 川岸まで来てみれば、そこはかつて修羅が縦横していた時代の頃のような賑わいであった。
 今こそまさに捕食を行うべき時、という状況になっていたが、やはり降臨は見られなかった。
 堰は開放されていながらも、水量は多く、水勢も強い。
 ここはじっくりカバーを打っていきたいところだが、この人出では無理だ。
 三輪氏が居ないのであればここはただ釣りのし難い場所でしかない。

 徐々に狸島へ移動。
 ジッタースティックのようなルアーをキャストしている釣り人が一帯を潰し続けている。これは、ただルアーを水に入れて自らポイントを潰しておきながら釣れないことを嘆く、典型的な下手くそというものだ。
 水位がやや下がってきている。
 しかし現在の流量なら、上流側の瀬落ち込みは堰の水位増減の影響をあまり受けないだろう。
 上流側の瀬に入ってみれば水量十分で濁りと澄みの境界もできており、小規模ながらもベイトフィッシュが溜まっているのも見えていた。
 現在の水量であれば、潜るベイトでも潜行深度が浅ければ十分に引いて来られる。
 と、Bフォロワーを引いてみたところすぐにナマズのバイトが出る。
 食いは浅い。
 やはりこのポイントは魚を寄せているのだ。
 ただ、ジッタースティック男が一帯の水際を脅かし続けているので、しばらく新しい個体が入ってくることは期待できない。
 更に上流側から、やはり水際のポイントを潰しながらラトリンノイジー男がやって来る。
 この二人は仲間のようで、このポイントはああだ、今の状況はこうだ、とでたらめなことを言い合い、ここに魚は居ないなどと結論付けていた。
 どうやらナマズを狙っているようだが、あまりにも的外れで、著しく観察力、思考力に欠如しているため、釣れないのも当然といえる。
 ここに居残られては迷惑この上ない連中だが、逆に何もわかっていないおかげで「これならあそこの方が良いよな」と、知ったふうに顎をしゃくって立ち去ってくれたのだった。
 少し間を置いて、別の釣り人が上流側からやって来る。
 一難去ってまた一難か、と嘆息したが、幸いこの釣り人はまともなルアーマンだったので、界隈の事情について話し合うことが出来たのだった。
 ただ、この状況は想定外だったようで、手持ちの駒では満足に攻められないらしい。
 このまともな釣り人は、ここでは勝負にならぬと悟るや、来た道を引き返して行った。
 かくして、おめえばっかポイント独り占めしてんじゃねえよ!状態となり、長らくアタったとかバレたとかそんな話に悩まされていたが、ナマズは間違いなく瀬周りを徘徊しているという確信を得られていたので、しつこくこのポイントに張り付くことが出来ていた。
 トップではまったく反応を得られず、潜るタイプのベイトでは浅いバイトが出るという状況の中、フラットラップでようやくキャッチに成功する。
 ここで釣り廃人仲間たちに「○回連続ボーズなし!」と、伝説三輪式自慢メールを送ったところ、新河岸ドブに入っているという紅蠍より即返信あり。
 ハスキージャークで、テトラに依っているであろうスモールマウスを引っ張り出そうと試みていたところ、はからずもシーバスが反応してきたとのこと。
 新河岸ドブは小島新田の海ドブに行くのと変わらない移動時間で行けるフィールドである。
 去年は一度行ったきりだったが、今年は是非通ってみたい。

 日没を迎える。
 夜だから釣れる、釣果も欲しいところ。
 堰が閉じられたことにより、水位の戻った下流側の岬の様子を見に行ってみたが、流れは平常時より格段に強く、魚の停まりそうなところを見出せなかった。
 こうしている間にポイントも休められただろう、と上流側の瀬周りに戻る。
 相変わらず浅いバイトに苦しめられはしたが、何とか一匹追加できたところで今日のオレの仕事は終了とする。
 ここで終了としたのは、伝説三輪氏のように実はヘボいということがバレるのを防ぐためではなく、この時点で満足できたからである。
 修羅には「志が低い!」と叱咤されてしまうかもしれないが、高い志をいつも遂げられなかった挙句、釣りという低レベルな競争から卒業してしまうよりは遥かに良い。

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テーマ : プロレス
ジャンル : スポーツ

tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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