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無知の恥

 2月27日。

 昨日、からルアーを買った。
 使い切らずにボックスの肥やしになってしまう物も出てくるだろうが「何処其処の某魚にはこのルアーさえあればOK」なんてのは嘘なので仕方がないことなのだ。
 また、これだけ買っておけば実験に託けた釣れない言い訳も成立させ易くなる。
 すなわち、釣れないのは自分が馬鹿で下手くそだからなのではなく、このルアーが釣れるかどうかを調べるのが目的での釣行だったからということに出来るのである。
 あとは、他人は皆釣れ、自分だけが釣れなかった際に、顔を紅潮させ憤懣の色を滲ませないようにするよう気を付けるだけだ。これがいちばん難しいかもしれない。
 ラオウから北斗神拳を盗んだバランのように、修羅から精神勝利法を盗んだ朕である。その運用については完璧に近い。
 たとえ一方的にやっつけられたとしても、やり合ったことにできるのだ。

 夕刻迫るもうひとつの降臨跡。
 冷たい上流側からの強風。
 時には向かい風になることもある。
 だからといって恐れることはない。
 対岸から見てもわかるほどカッコ悪いキャストをせずともまともにキャストできるだけの技量が朕にはあるからだ。
 浸かるのは已むを得ざる時のみに行い、極力水に入らないのが小さなポイントで釣果を得るための近道だと朕は聞いているが、多摩川通いを始めてこの方、釣るための浸かりをするのは淳于髠じゅんうこんとシーバサーのおっさん以外に見たときねえ。

 既にポイント入りしている鄒衍すうえん周通しゅうとうに「おめえばっかポイント独り占めしてんじゃねえよ!」と、伝説三輪式で挨拶し、周通にはもうひとつの伝説式のキャスティングの形を示し、今後プレミアの見落としが無いようにした。
 この風と寒さなら今日はナマズよりスモールマウスに寄ったリトリーブをしたほうが良さそうだ。
 ベートはリップレスクランクしゃ持ってなかったが、現在のようなフィールドコンデションなら十分である。但し、バリエーションは幾つか用意してきており“状況に応じて”使い分けることは可能になっている。
 ゆるやかな台地付近で、バイトなのか擦れ当りなのか、底を拾っただけなのか判別に悩むことが続いた後、バイトの感触を得る。
 ラトリンのクラウンカラー風に食ってきたのだからスモールマウスか、と寄せてみればマルタ。
 やはり、ナマズやバスを釣った時のような興奮は覚えなかったが、それでも今年初を手に出来た喜びはあった。

 日没に入る頃、恵施けいしが現れる。
 対岸に魚の往来を脅かす立ち位置に浸かりながら魚を釣ろうとしている馬鹿が居るが、この風と暗さで毒は少々薄れるかもしれない、と説明し機を窺っていたが甘かった。
 猛毒は釣り人の味方になってくれる要素をすべて殺してくれたのだった。
 或いは魚が来ていないのでは、とも思ったが、鄒衍の引くルアーに婚姻色鮮やかなマルタが引っ掛かってきていた。
 えげつないほど散らし鈎を付けたルアーを用いる嬴式釣法ではこれも一匹としてカウントされてしまうが、ストライクを得てこそ釣果とみなす漆園釣り廃人の間ではカウントされない。
 擦れ掛かるほどに魚が居ても、バカの壁を破れないことにはどうにもならぬ、という話になり、大いに欲求不満を残しての解散となってしまった。

 ※マー語


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テーマ : プロレス
ジャンル : スポーツ

tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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