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忠義実践

 12月18日。

 中野島団地の一帯はやりきらぬまま、中途半端な探りで留まっている。
 この日は、老化を防ぐためにも、極力身体に負担をかけてやろうと、鉄の自転車でポイントを回ってみることにした。
 今日は実験ベートの実力査定、コンケストの入魂といった課題もある。
 修羅は早々に飽きてしまったと放言していた多摩川だが、七、八年と通う朕は今でも飽くことを知らない。
 やはりいつも釣れないと飽きてしまうのかもしれない。誰が見てもヘボいから釣れないのは明らかでありながら、本人だけはその事実を認められなかったことがそもそもの喜劇の始まりであった。

 ポイント入り。
 すぐに大型のナマズを2匹発見し、予めジグヘッドにセットしていたシャッドテールワームを送り込む。
 1匹はバイトしてくるもフッキングには至らず、もう1匹はルアーを見るなり悠然と泳ぎ去って行った。
 急峻な足場から見えている魚が相手ならこんなものだろう、と気落ちもせず、瀬周り攻めに移行。
 一通りルアーを通して感じられたのは、このポイントと本流との接続の弱さであった。小場所であっても、繫がりが太ければ魚の入れ替わりも頻繁にあり、粘るに価するが、ここにはそれが無い。ここが生きるには、増水、ベートフィッシュの群れの滞留といった、強力な変化の発生が必要であると思われた。
 そこで、ここより一段下流のポイントに移動してみることにする。
 先行者が粘っていたので、もしやと思い覗き込んでみたが、上のワンド以上に見込み薄なつくりになっている。
 緩みは対岸側にわずかにあるだけで、フラットに流れが抜けていくだけ、エンド部の反転も弱く浅いように見える。
 腰の重い主君を動かすだけの材に欠いたエリアであるとい言わざるを得ない。
 ここよりならまだ狸島の方が良さそうだ。
 狸島もいずれ探りを入れなければならないと心に留め置き、入魂と実験のため、ナマズの生息とその行動に確信を得ている調布水門に移動することにする。

 移動の道中、狛江高校と五本松の間で、ネスト打ちをしているようなルアーマンを見る。
 スポーニング期間にそうやって釣ったことがあるのか、或いは本当にベッドが見えているのかもしれない。
 しかし、これから冬に向かうというのにいくら何でも…と、川向こう、すなわち狸島を見れば何羽かの魚食鳥。
 五本松の地形も大きく変わり、狛江側はずいぶん掘られ、一帯は水塊としての規模が大きくなった。
 登戸エリアがマフィアの襲撃を受けていたこともあって、こちらに避難してきた魚もいることだろう。
 今調布水門に行ったところで、この陽気では釣り人も多く、陽が落ちるまで勝負にならないだろうから、ということで、ここに変化の重なるスポットを捉えようと試みる。
 ブレークラインが近いのは狸島側の方だというのは見た目にも明らかだ。詳しく知るには向こう側に行ってみなければならなそうだ。
 結局、五本松エリアでは何も捉えることが出来ず、やがて程よい光量になる。

 調布水門。
 四、五人の釣り人が居る。
 その中に恵施けいしが居た。
 瀬下の流芯周りでナマズらしきバイトが出たとのこと。
 「アタったとかバレたとかそんな話ですけど…」
 さすがに飲み込みが早い。
 日没までまだ少し時間があるし、まだ先行者がキャストを続けていたので、朕はルアー歴が浅いという恵施に顎をしゃくっていた。
 話が矢野口に及ぶと、台風が来る前までのオイカワが凄かった、と恵施はいい、その釣果の一部を見せてくれた。
 図鑑に載るような婚姻色の鮮やかな個体ばかりで、登戸がマフィアに蹂躙されてからオイカワ釣りを捨ててしまった朕には羨ましくて仕方のないものであった。
 そこで、朕は伝説三輪式の「突き落としてやろうか」を用いた。

 17時が近付くにつれ、次々に釣り人が撤退。
 17時の鐘と共に恵施も撤退。
 新川で鍛えた本気を実釣をもって示したくはあったが、そこまで大見得を切っておきながら釣れなかったとしたら、伝説三輪氏並みにみっともない。
 現在のこのエリアの傾向は捉えているつもりではいるが、決して捉えきれることのない自然が相手である。
 結局のところ「やってみなきゃわかんねえじゃねえかよお!」となる。
 そして、わからないといいながらも、ただ釣れるまでルアーを投げ続けているわけでもなく、今回は2匹のナマズをキャッチ出来た。
 コンケストの入魂は完了。
 ラトルを殺した新型レアリスバイブは今後ますます重用されることとなり、シーバス用ソフトプラグはお蔵入りが決定した。

 ※マー語

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テーマ : プロレス
ジャンル : スポーツ

tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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