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マイケル・ダディコフ

 11月14日。

 昨日のこと、大減水の登戸で、公孫戍が漆園史官としての職務を全うしていた。
 娑婆に身を置き、こころがくさくさしていた朕は「多摩川のスモールはセレクティブじゃないから面白くない」と、新世代の唾を吐いて応じた。
 しかし、これは礼として不十分である。
 目上の人が、自分には到底為しえない功を成したのだから、「オレの新しい趣味はダイバーシティ」といって、釣りに対する興味などまったく失っているという体を装うのが正しい。
 朕は己の軽率さを悔いたが、覆水は盆に返らずであり、玉の疵は消すことが出来ても、言葉に付いた瑕は消すことが出来ないのである。

 日没後の寒さがいっそう厳しくなってきた。
 できれば温暖なうちに出て、日没前には満足な釣果を得て帰りたいものだが、この日もハンドルのがたつきに起因する振動がシェイクするたびにグリップで増幅されどうにもならなくなるぐらいどうにもならない眠気に抗し得ず、結局、貧乏長屋を出るのは15時を過ぎてしまった。

 宇奈根入り。
 今日も風は下流側に吹き付けている。
 目に見えるベートは居らず、存在が示される魚種はコイのみ。それでも下流側は流れと風が当る水深の浅い駆け上がりである。丁寧な釣りを苦手とする朕が釣果を得ようとするならばこの一帯しかあるまい。
 ここより上流側の水深のある一帯を探るのは今日ランカーズに注文したリストラップが届いてからでいい。
 また、リストラップが再販されたぐらいだから、ノンラトルのリッピンラップが再販されたっていい。その時は生活が傾くほどに大量購入したいものだ。
 キャストを繰り返しているうちに、最も遭遇確率を高められるであろう立ち位置とリトリーブコースを見つけたので、日没間際から日没にかけて執着してみた、が、コイを怯やかすのみで一切の反応も得られぬまま集中力が切れてしまう。
 ベートフィッシュの群れの存在を示すものが見られるとか、バイトの感触があったりでもすれば集中力を持続させることができただろうが、釣果につながるものを見出せなければそれまでである。
 帰ろうとしていたところ、この日は調布水門に入っていたという鄒衍すうえんより、ナマズをキャッチ出来たとの報が入ってくる。
 勿論、朕は「自分、根っからのバサーなもんで」と、あらゆる魚が釣れない中でもバスがいちばん釣れていなかった修羅な唾で応じ、ボーズを食らっても伝説式の礼は欠かさぬように努めた。



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テーマ : プロレス
ジャンル : スポーツ

tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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