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不屈窟

 4月13日。

 冷たい雨から再び温暖に向かう土曜日。
 登戸に釣り人が多数来るのは間違いない。
 マルタ瀬にも多くの釣り人が来ることだろう。
 この週末こそは修羅が渇きを癒せるかもしれない。朕は伝説三輪氏のために快哉を叫んだ。
 昨日の感触からマルタ瀬は魚が少ないように思われたので、難易度は高いが、スモールマウスやナマズを狙う仕立てで登戸に向かうことにした。

 オペラ座到着。
 まだ夜は寒いこの季節に、歯抜乞食はどうやって凌いでいるのだろう。と、取り壊された窟を見ていたら、二人乗りのCBが窟前にやってきて、オッサンとオバハンが猫に餌付けしていた。新手の団員かと思ったが、何のことはない、扮装を変えただけの全作と場末姫だった。
 これでは歯抜乞食が出て来られるわけがない。
 今や演者は追放者一人になってしまったかに思われていた猫肉骨粉だが、見る者を飽きさせずに動き続けている。
 はからずも場末のソープオペラの存続を確認できたところで、修羅を探してみたが、改造三輪車も捕食が行われている様子も見えず。
 猫肉骨粉劇場を見られただけでも良しとし、修羅がマルタ瀬で捕食出来ていることを祈って実釣開始とする。

 やや強めの南風に、降臨跡に入ってみる。
 降臨跡にはセニョール、李俊、張横、そして伝説三輪氏が狂喜乱舞しそうなほどのベイト。
 セニョールがこの冬にキャッチしたという巨大ナマズと、ネイチブ化したレインボートラウトの写真に見入っていたところ、張横がバスをキャッチしていた。
 ナイスサイズとウルティモペケニシモ、と珍しく好調。
 李俊も40クラスと続く。
 これで本日9匹目だという。
 魚が食ってくる場所と魚体のくたびれぶりを見て、もしやと思った朕はワッキーリグを解き、スゴイクイックに結び替え、スローかつ強い誘いを試みた。
 すると、早い段階でスモールマウスがヒット。
 やはりこの魚体もくたびれており、尻からはワームがひり出されていた。
 度々ボイルが見られることはあったが、次を引き出せないことに飽いてきた朕は、野生を穢された狸たちのその後と、昨年の夏以降一度も行っていない五本松対岸から狸岬間の様子を見に行くことにする。

 この一帯は過去に、年三桁に及ぶナマズがキャッチされた一帯である。
 何が肝となっているのかと気になってはいたが、実はただ釣れるまでルアーを投げていただけのことであって、求める答えは何も得られなかった。
 朕より上手のナマ師はクルマに現を抜かし釣りどころではなく、雉の囀りは混乱を招くだけで屁の役にも立たない。よって、今年はまたかつてのように、独りで組上げてぐきしゃねえようだ。
 下から上へ歩いて行くまでの間に、狸の足跡は見られたが、糞山は発見できなかった。
 川のつくりに大きな変化は認められなかったものの、アユが溢れるようになったら張り付いてみたいポイントを狛江側に発見することができた。
 ひとまずの探索を終え、降臨跡に立ち寄ってみたところ、李俊が更に一匹追加したとのこと。
 虚部門で君臨した三輪氏は短命だったが、実部門で君臨する李俊の座は未だ揺らぎを見せずというところか、と感心していたところ、李俊がバイトを捉えていた。
 寄せてみればナマズ。
 さあ、どうやってブチキレてやろうかと構えていたところ、ラインブレーク。
 朕は「アタったとかバレたとか、そんな話は聞きたくねーんだよ!」と、もうひとつの伝説式でひきとった。
 その後、張横がスモールマウスをキャッチ。
 ネストをほとんど見ないうちに産卵から離れたような個体群が釣れていることに驚きつつ、こちらの目がいかに鈍感なものかと思い知らされるのだった。

 今日はまだ主君へのお目通りを済ませていない。
 不忠の臣と思われてはたまらないので、陽が落ちる前に韓流ポイントへ向かう。
 道中、取り壊された窟の前に立ち尽くす追放者を一瞥し、歩を進める。
 あくまでオペラ座にしがみつくこの根性、いつも自分だけ釣れないからといっていじけてしまった修羅が見習うべきものではなかろうか。
 歯抜乞食の逞しさ、往生際の悪さはいい土産話になるわい、と喜びを覚え、韓流ポイントへの道を急ぐ。

 ケーポップに主従を発見。
 朕は拱手しながら夏侯章の下に進み出て、今日の釣果写真、李俊が驚くべき釣果を得ていたこと、デスられていた狸島の今、全作と場末姫が消えてから歯抜乞食が現れたことを奏上したのち、御機嫌を伺った。
 「オレが考え無しにやってると思うか、バカヤロウ」
 夏侯章は、レジェンドのことか、ビートのことなのかわからなくなってしまっている物真似で応じた。
 「大王さまはデブ呼ばわりした乞食に腹を立てておいでなのですね」
 公孫戍がいう。
 「まったく無礼にも程がある。寡人は栄養管理の元に肉体を保っているのだ。満足に食えてもおらぬ者に寡人の体躯をとやかく言う資格があろうか」
 平素は温厚な夏侯章も、身の程を弁えぬ追放者の発言には憤りを隠さない。そしてこの弁えのなさこそがオペラ座を追放された最大の理由だろう。
 手マンに行ってみれば、先週ここで会った読者二人組が居た。先日、公孫戍の解説に従って実践してみたところ二匹ずつスモールマウスをキャッチ出来たとのこと。
 朕も彼らの前で顎をしゃくってやろうと一帯を流してみたが、反応は得られない。
 対岸の下野さんが水中にネットを突っ込んでいるのが見えたので、釣れたのか、と尋ねてみたところサムアップ。
 それでも、やはり韓流は降臨跡に比べ気配が薄い。
 どういうバスを狙っているのかにもよるが、朕に釣り易いバスは居ないのが明らかだ。
 それでもまた夜な唾を誘う写真が欲しいので、教習所の照明が消えるまで粘る一同だったが誰も釣果を得られず、結局この日も降りてくることの無かった伝説三輪氏に代わって、無駄に勇ましい「お疲れえ!」を決めての解散となった。

 かくして解散後、オペラ座前に戻ってみれば、窟新設の布石が。
 この執念こそまことの根性というものであろう。

 ※マー語


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tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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