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笑圏

 4月12日。

 平日のマルタ瀬はただ釣れたという結果を得るための場であったが、先月末、ここにもうひとつの降臨が起こったことにより事情が変わった。
 勢力圏外と思われていた堰下エリア最下流部も伝説の地として加えられたのである。
 釣果と、対岸から見てもわかるほどカッコ悪いキャストを求め、ハンドルのがたつきに起因する振動がシェイクするたびにグリップで増幅されどうにもならなくなるぐらいどうにもならない眠気が抜けた夕刻に貧乏長屋を出る。

 ポイント入りしてみれば、釣り人は上流側に二人居るだけで閑散としていた。盛期を過ぎたためか、単に平日だからか。きっと明日になればここもまた賑いを見せるだろう。
 登戸にこだわらなければ修羅が天敵を気にせずに捕食を行えるエリアがいくつもあるのに、伝説三輪氏がこのことに気付いていないのは残念でならない。
 いつも自分だけ釣れないからといっていじけるばかりか、汚ねえ唾を吐いて逃亡というのではあまりにもみっともない。
 「オレはおめえらと違ってガチじゃねえからよお
 と言いながら、ガチな連中を上回る釣果を得られるからこそ良いのであって、ろくに釣れない身でありながら、釣れている者に言うのであれば、やはり僻み、汚ねえ唾の類でしかない。
 「おう、おめえよお、オレが僻んでるみてえなこと言ってるけどよお、オレは別に僻んでる訳じゃねえからな
 この、常人には踏み込めない領域に在られる修羅の姿は当然のように見えなかったが、対岸の小径にはぐれ者の姿も見えない寂しさの中、キャストは続けられた。
 目に見える勢いは先日に比べ衰えてはいたものの、魚はまだ居り、マルタなのかウグイなのか識別できないまま9匹キャッチ。
 何とか二桁釣果を、と躍起になっていたが、気付けば21時を過ぎていた。
 釣りバカではあってもバカ釣りにはなれない、ということで帰ろうとしたところ、新たに釣り人が二人来ていた。何と、捕食の機会はエリア、時間帯を問わずあるではないか。
 朕は、長らく捕食出来ていないであろう伝説三輪氏のために喜ぶのであった。





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テーマ : プロレス
ジャンル : スポーツ

tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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