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小成湯

 12月24日。

 貧乏長屋を出てみれば、風が冷たく感じられた。
 本来なら、冬に温かさを感じられる方が喜ばしく思うものだが、現在の登戸韓流一帯にとっては寒さが続いてくれる方がむしろありがたい。
 水温の高下が起こらなければ対流の発生を抑えられ、対流が起こらなければ粉塵の拡散を抑えられ、粉塵が少なければ鰓呼吸が容易になり、呼吸が十分にできるようになればいよいよ大型の魚も活発に動くことが出来るようになろうというもの。
 「おめえ、何でそんなことがわかるんだよお
 いやいや、今説明したでしょうが。
 話を聞いていないのか、聞いても理解できないだけなのか。 
 話を合わせてくるので、こちらはわかっているものと思って話を進めているのだが、結局これである。
 そんな修羅が居た時代を懐かしみながら多摩川へ向かう。

 韓流ポイント入り。
 三連休最終日にして晴天ではあるが、冷たい風が吹き荒ぶためか、伝説三輪氏のベイトは皆無。
 手マンポイントにはただ一人、ナマズさんが居るのみ。
 この強風では相羽リグも使いものにならないため、最初からルアーで組み立てざるを得ない。
 朕は風の当るシャローフラット及びブレークラインを、ナマズさんは相羽リグでの実績が高いカバー周りを、という具合にあの手この手をやっていたが反応は得られずにいた。
 しかし、今日のような日にフィーディングモードの釣り易い魚を狙うのであれば、登戸エリアではここしか無いと思われたので諦めずにキャストを続けた。

 やがて、反応の無さと寒さに心が折れかけてきた頃「おめえばっかポイント独り占めしてんじゃねえよ!バカヤロウ」と、伝説三輪式にアレンジを加え、夏侯章と公孫戍がやってくる。
 朕は我が主君に「オレが考え無しにやってると思うか?」アピールをするため、強風に備えたベイトを見せびらかした。
 すると夏侯章が「これがよかろう」と、アラバマリグを模したスピナーベートを指す。
 先ほどはまったく反応を得られなかったベイトではあるが、釣れなかったのはルアーのせいではなく人のせいであるということか。
 また、凡人にとって天地であり父母でもある聖人の言に従わないのは大逆無道といってもいい。ましてや“朕”を自称する以上、天の意向は実施するのみである。
 かくして朕は、陰陽二気の働きがもたらす恵みを得られたという次第。
 この状況に適合したベイトを選択したのは夏侯章だが、聖人は功成りて処らずという。夏侯章はランディングのサポートを終えるや、別段誇るでもなく、自らのポイントを求め立ち去って行った。

 強風は止むことなく、反応を得るものも無いまま時間が経過。
 粘れば誰かしら釣果を得られたのかもしれない。
 しかし、冷たい強風に体が辛いこと、こうも波立っていては蝦採りも困難であることから早い段階で一同退散となった。

 「何だ、もう諦めるのか。おめえには根性が無え
 掛け声だけは勇ましかった修羅の降臨から丸二年になろうとしている。
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テーマ : プロレス
ジャンル : スポーツ

tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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