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国師の美声はもう聴こえない

 8月4日。

 昨晩宇奈根に入っていた李立と、中野島に入っていた公孫戍より釣果報告が入る。
 宇奈根はナブラが立つほどでありながら、キャッチできたのは3匹に止まったとのこと。
 超絶にヘボイ人が使っているものと同じカラーだからと嫌がっていたレジェンドチャートのチャガースプークも、今ではナマズ狙いに欠かせぬベイトとなっている。
 中野島の公孫戍は5匹のスモールマウスをキャッチ。
 かつて「多摩川のスモールマウスはセレクティブじゃないから面白くない」という唾も飛んだほどだが、この日のスモールマウスは非常にセレクティブで、カットテール以外のワームではまったく反応を得られなかったとのこと。

 迎えた当日。
 昨日の釣果を見て、川の環境が戻ってきたのかと期待し、夕刻に出発。
 もし思い通りの展開にならなくても、今日は伝説式保険のメドマウス改がある。
 「今日はメドマウス改が多摩川で釣れるかの実験
 こう言っておけば、大いに予測を外しノーフィッシュに終わろうとも、自分がヘボいためではなく実験だったからしょうがなかったんだと周りの者が思ってくれるだろうと思い込める。
 伝説三輪氏の涙が編み出した偉大なる技巧である。
 また、今日はスティッコーを侯嬴こうえいに渡すという布教活動もある。
 たとえ釣れなくてもスティッコーを渡した時点で「今日のオレの仕事は終了」と言っておけば新川で鍛えたプライドが傷つくことも無い。

 既に我が主君と従者は韓流ポイントに入ったとのこと。
 有徳者である夏侯章にお目通りしなければと思いながらも、この暑さの中、大きくポイント移動するのがから面倒臭く感じてしまったので、降臨跡を経由して五本松対岸を目指すことにした。

 降臨跡に見える釣り人は短パンモモヒキのみ。ここは一瞥するだけに止め、五本松対岸へ進む。
 五本松対岸一帯では、至る所で跳ねるアユ、列を成して泳ぐコイが見え、時折アユを追うコイの姿も見えた。
 しかし、ルアーへの反応は無く、すぐに日没がやって来る。
 日没を機にミノー、ペンシルベートからメドマウス改に結び替え、一帯を上下してみたが反応を得られることは無く、捕食音が聞こえてくることも無かった。
 ナマズはまだ戻ってきていないのだろうか、という疑念が生じたので降臨跡上流へ下ってみる。

 人か狸か、暗がりに佇む一団の影。
 一条の夜影の中からやがて侯嬴が姿を現す。
 本当にこの中年男に見える生き物は侯嬴なのだろうか、と疑念を覚えながらもスティッコーを渡し「今日のオレの仕事は終了」を宣言。
 こうしておけば、もはや目的は果たしたので、この先の結果がどうなろうと関係の無いことだと自分だけは思い込めるのだ。

 ポイントに入ってみれば、ベイトの存在を示すものが見えず。
 一帯の水は復活したかのように見えていたが、気のせいか。
 一通りルアーを通してみたものの、どうにも気配を感じない。
 伝説三輪式を弄してはいたが、今日は釣れるだろうと思えるものをいくつか感じ取っていた。しかし、それはとんだ勘違いだったようだ。
 何を見誤っていたのかがまるで見当がつかなかったことにより、集中力が切れる。
 ここでいよいよ実釣開始となった侯嬴に「お疲れえ」と、伝説三輪氏のように勇ましい口調で別れを告げ撤退した朕だったが、その心もまた伝説三輪氏のように泣いていたことはいうまでもない。

 帰宅後、韓流ポイントに入っていた公孫戍より報が入る。
 見た目的には好調を感じさせるものがあったものの、現実には苦戦を強いられ、公孫戍はノーフィッシュに終わってしまったとのこと。
 しかし、俗人たる公孫戍が不調の憂き目を見ていても、聖人の徳は恒常のもの。
 夏侯章はハナクソをほじってみせながらもスモールマウスを2匹キャッチしていたのだった。
 ただ独り俗世を離れ、混沌氏の住まう中央の国に遊ぶ夏侯章にはメールを送ることができない。よって、伝説式で僻むのは次回直接会ってからのことになる。
 更に、ネチケット違反確定の時間に至り、侯嬴よりようやくキャッチできたとの報が入る。
 朕はもはや無理だと判断したため撤退したにもかかわらず、「やっぱそのタイミングだったかあ」と、唾を吐いて己の非を取り繕った気になってみた。

 ※マー語

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テーマ : プロレス
ジャンル : スポーツ

tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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