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老サマナの冒険

 7月23日。

 ドン・キホーテにはロシナンテがあるように、御老公にはホンダの中古車がある。
 老齢に達してから何かに中毒し、恐るべき行動力を発揮する様は、残り少ない命の火を燃焼させるかのような勢いがある。
 御老公は我が親ほどの老齢。朕は親孝行でもするつもりで御老公発案の釣行に付き合うことにした。
 御老公曰く、多摩川で釣りをするならバスだろうとの仰せ。ネットでバスの釣れる場所を調べたところ日野橋、立日橋が良いとのこと。
 そんな御老公だが、スモールマウスバスとラージマウスバスの違いについてはわかっていない…。
 しかし、ああだこうだと説明を聞くより、とにかく釣りに行きたいお年頃なのだ。
 人生最後とも思える情熱の炎を、誰に消すことができようか。

 かくして立川入り。
 橋の上から川を見渡し、どこに入るべきか、どうやって行くのかを見定めながら歩く。
 朕は、多少しんどいとは思いながらも暑い中を歩くのは慣れたもの。軽快に歩を進めていくが、突如“陸っぱり”なんて言葉を覚えて熱病のように釣りにかぶれた御老公には過酷な試練である。
 御老公がお倒れあそばれないよう気遣いながらのポイント入りとなる。
 いつも通り、目に見える変化とベートを探しながらの展開となるが、小魚やアユは目にすることがあっても、大型の魚はほとんど見ない。流れの通るところでも枯れたような藻が底を覆っている。
 どういう水の状態なんだ、と判断に苦しむが、流れ込み近くの釣り人が30クラスのバスをキャッチしていているのが見えた。ポイントはここらで良いのだろう。
 トップウォーターとスプリットショットリグで、流れがぶつかっていると思われる一帯を通していくが、特に何事かが起こることもなく時間が経過してゆく。
 やがて日没を迎え、バスが駄目ならナマズの徘徊に期待しようとがむばってみたが、気配を捉えることは出来ず。
 御老公に、ネットの情報なんてこんなものですよ、と現実を伝えたが、御老公はちっとも腐っていなかった。
 だんだんキャストのコツがわかってきたと表情は明るい。
 納竿して駐車場に戻るまで「どんだけ歩くんだよ、陸っぱりアングラーは大変だな、オイ」と、文句を垂れながらも心底楽しんでおられる様子だった。
 当然、釣れなかったからといって「メシなんて食ってられるような状況か?」と、泣いて凄むこともなく、メシを食いながら次回の釣行やアジングの話などをして解散となった。

 この日、中野島に入っていた公孫戍からの報が入る。
 2匹のスモールマウスをキャッチできたとのこと。
 伝説三輪氏の大好きなメガバスルアーでの釣果もある。
 メガバスルアーでもバスが釣れるとわかれば或いは、とは思ったが、そもそも三輪氏はトップウォータープラグを満足に動かせないということを思い出し、希望は消滅。
 また、この日の夜、降臨跡上流に入っていた侯嬴こうえいはというと、4匹のナマズをキャッチしていた。
 しかし、4匹目の報が入ったのは完全にネチケット違反の時間になってからのこと。
 今はなりを潜めているから良いものの、再びもうひとつの降臨が起こるようなことがあれば、長文メールで説教されること必至である。
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テーマ : プロレス
ジャンル : スポーツ

tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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