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彼たちの失敗

 6月11日。

 昨日、公孫戍が中野島でウルティモペケニシモからナイスサイズまで10匹のスモールマウスをキャッチしたとの報が入る。
 朕はしばし無言でいたがやがてその巧者ぶりが妬ましくなり、遂には顔を赤らめ、険を含んだ目には涙を湛え「でもよお、公孫さんは新川では釣ったことないよな。大したことねえなあ…オォーイ!」と、伝説三輪氏のように泣きキレてしまった。
 朕はネタを愛した修羅の心意気を決しておろそかにしない。
 修羅はぐれ者、伝説の二大巨頭が相見えるその日まで、朕は鞭を揮い続けることだろう。

 迎えた当日。
 平日に修羅の降臨は考えられないが、はぐれ者はむしろ平日の方が出現率が高いとか。
 しかし今日は雨が降っている。こんな日に降りて来ることは考えられない。
 登戸の第一、第二ワンドがウォーターマフィアに破壊されて以降、雨による増水は凶と出ることの方が多くなった。
 そこでこの日は、本流の動きとは関係なく流れが定位している中野島エリアに入ってみることにした。
 
 さて、ハンドルのがたつきに起因する振動がシェイクするたびにグリップで増幅されどうにもならなくなるぐらいどうにもならない眠気を治め、予定通りに中野島エリアへ。

 現地入りしたところ、李立よりメール着信と不在着信があったことに気付く。
 折り返したところ、降臨跡は程よい増水で40アップばかり四連発したとのこと。
 そちらがサイズならこちらは数で勝負よ、と臨んだがウルティモペケニシモばかり3粒という結果に終わる。
 どうしても数釣りの壁を越えられない朕は、職場の悩みを同僚である公孫戍に相談してみた。
 とどのつまりは「おめえはアプローチが成ってねえ」ことによるもので、メソッドとしてのフィネスよりそれ以前のフィネスを心掛けよという指南を受ける。
 解らないことは心得のある者に訊ねてみれば粗方解ってくるものだ。
 「釣れてるやつの真似しねえと見えるもの見えてこねえぞ」と言っておきながら、他人の伎倆を認める度量無く、己の程を知らず、気位だけは貴いこれまでに正解はやり尽くして来たという根っからのバサーの失敗を見てきた朕は、伝説三輪氏のような愚は犯さないのである。





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テーマ : プロレス
ジャンル : スポーツ

tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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