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百合烏賊

 5月4日。

 ゴールデンウィークの登戸。
 かつては伝説三輪氏の庭のような所だった登戸。
 ナマズ狙いだから早く行ったところでしょうがないだろうと構えていた朕に「早よ来い!」と催促するほどに勢いも壮んに、新顔の釣り人を見つけては新川節、変態タックル自慢、野池武勇伝を謳っていたほどである。
 伝説を知る民、伝説を信じる民は登戸名物の降臨を待っている。
 今でも。

 どうせ早く行ったところでバギーも居ないだろうし、暑いだけさ、ということで夕刻も近付いてからの出発。
 宇奈根川崎側の護岸が入れる状態になっていることを確認した後、堰下エリアに入る。

 大型魚で見えるのはコイだけだったが、アユは10センチを超えるものから3センチ程度のものまでが至る所に見え、光量が落ちてからが期待できる様相となっていた。
 下流側に釣り人が現れ、下流側を打ちたいと申し出る。
 これほど距離を隔てているのに律儀な人も居るものだ。先日の短パンモモヒキに爪の垢でも煎じて飲ませたいものだ。

 陽が翳ってくると、水面に魚の活発な動きが見られるようになり、ルアーにも反応が出始める。
 ひたすら走る力強い引きはコイだろう、と流芯を引いてくるうちにフックアウト。ドラグを緩めれば寄せられず、締めれば身切れ…。
 魚食魚は然るべきところに来ている、とキャストを続けていたところ、すぐにストライクがあり、のたうつような走り。ナマズだろう。今度は一気に力押し…と、またしてもフックアウト。
 しかしここは良き場所。
 めげずにキャストを続けていると、またしてもストライクを得る。ジャンプするフッコの姿が見える。これはばらせぬわい、と慎重になるがまたしても流れを越えられず。
 公孫戍より寒さに負けそうだとの連絡が入る。
 彼らが撤退してしまう前に我が君にお目通りしなければということで、朕はここでの釣果を諦め、韓流ポイントに向かう。

 手マンポイントには下野さん、対岸にはバスなぶりの上手いカルホーン先輩。
 下野さんはシマノのフローティングワンダーで30少々のスモールマウスを釣ったとのこと。伝説式に僻んでおきたいところだが、まずは我が君にお目通りしなければ、と、ただ羨ましがるのみ。
 ケーポップには公孫戍と夏侯章。
 風が堪えているものの、もう少しがむばってみるということで一安心。
 朕はここでの釣果を捨てているので、夏侯章の徳に触れながら、誰がシコれるか、誰でシコるか、と一緒にハナクソをほじっていた。
 そんな主従を尻目に、ボーズだけは避けたいと一心不乱にキャストを続ける公孫戍の姿に心を打たれた朕はキャストを再開することにする。

 手マンポイントのシャローに表層系プラグをキャストして程なくすると、公孫戍より呼び出しが掛かる。
 夏侯章に何かあったのか、と主君の身を案じた朕はケーポップに急いだ。

 ケーポップに入ってみれば、夏侯章が今まさに魚を取り込まんとしているところだった。
 70はあろうかというナイスサイズのナマズ。
 ファットセンコーへのヒットだというので、「ナマズにワームは無いよ」と、未満人の言葉で祝福した。

 この日、公孫戍は早上がりしなければならないというので僕たちは今恋をしているコンビニに寄ることなく「お疲れえ!」と、伝説三輪式を用いての解散とした。

 かくして漆園の主従が撤退する頃、もう一人の釣り廃人侯嬴こうえいが降臨跡上流に入っており、朕が帰宅してしばらく経った頃、2匹のナマズをキャッチしたとの報が入ってくる。
 勿論、ボーズに終わった朕は「おめえばっかポイント独り占めしてんじゃねえよ!」と泣いて返信したことはいうまでもない。



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tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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