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乞食が来たりて法螺を吹く

 4月30日。

 世間が連休に入れば伝説の地に入ってくる釣り人は増え、より新川節を謳うのに相応しい状況が出来上がる。
 改造三輪車と共にオペラ座前に現れる伝説人の勇姿を夢想せずにはいられない。
 もはや降臨などないと諦めていたが、二年前実際に降臨はあったのだ。
 再拝を諦めることなどできようか。
 
 この日もハンドルのがたつきに起因する振動がシェイクするたびにグリップで増幅されどうにもならなくなるぐらいどうにもならない眠気に襲われていたので、昼寝をして夕刻からの多摩川入りとなった。

 朕にとって登戸エリアは釣りのメインエリアではなくなっている。
 これからは太い流れを追い、付随するベート、フィーディング場を求めて行くことになる。
 ということで常に強い流れの通る堰下エリアの様子を見に行くことにした。
 現地入りすると、一帯には至るところでアユの群れが見られ、ほぼ足下でフッコが捕食を行っているところが見えた。
 対岸でナマズをヒットさせている釣り人が見え、やがて朕もナマズのストライクを得る。強い流れにルアーを外されてしまいアタったとかバレたとか、そんな話に終わってしまったが、見た目以上にこの一帯は優良であるように思われた。
 ここは腰を据えて、というところであったが、対岸に現れた短パンモモヒキとその連れがこちらに向かってキャストを始めやがった。川を挟んでいるとはいえ、ラインクロス必至のポジション取りである。
 こちらが先ほどからキャストしているのは見ているはずだが…。
 不愉快を通り越して、気が滅入ってしまったので、既に多摩川入りしている公孫戍や夏侯章らと合流して一からやり直すことにした。
 「おめえどこ居んだよ!
 と、伝説三輪式で尋ねたところ、降臨跡上流に入っているとのこと。

 ポイントに着いてみたところ、下流側に夏侯章と公孫戍の姿が。そして降臨跡琵琶湖ポイントにはセニョールと李俊。釣り廃人は粗方揃っているようだ。
 日中は休日らしい人出があったそうだが、残念ながらそれでも新川節が聴こえてくることはなかったという。
 流れが良く通り、アユが多く見える場所はこちらでも力を持っていて、アタったとかバレたとかそんな話に止まっていたもののコアユとアンダーショットリグにバイトが出ていたとのこと。
 反応が止んで久しいので、公孫戍と夏侯章は韓流ポイントの様子を見に行くと言って移動。
 朕はこの一帯の様子を見たかったので残留することにした。
 入れ替わるように侯嬴こうえいがやって来る。
 ここ最近の手応えを聞き、ここで間違いないだろうとキャストを続けてみたが20時が近付いてくる。
 朕はキャストの手を止め、我が主君が参加したツールドオマンコの話を聞きに行くことにする。

 韓流ポイントで主従に合流。
 水温が上がってくればここは恒常の場所ではなくなってしまう。
 今ここは好適から外れた場所だということで朕はほとんどキャストもせず、夏侯章の旅の話を聞いて過ごしていた。
 イージーに釣るには厳しいとはいえ、ここはカバー豊富で天敵の多い小バスが身を寄せるのに適しており、ベイトとなる蝦が大量に生息するポイントでもある。
 ということで反応を待っていたが、結局アタったとかバレたとかから先へは進まぬままタイムアウト。
 果たして伝説式疾駆は見られるのか。
 昨年一時期頻繁に見られたはぐれ者は、文字通りはぐれてしまったのだろうか。
 それでも希望は捨てきれずに僕たちは今恋をしているコンビニへ行くことにした。

 聖人である主君を囲み、ゾッド将軍目撃談を聞けるのは都住まいならではの雅味といえる。釣りの内容は冴えなかったものの、こうして笑顔のうちに終われることが何よりの喜びではないか、などと言って過ごしているところに、独り降臨跡上流に残った侯嬴よりメール着信。
 40と少々のスモールマウスが釣れたとのこと。
 一同の伝説三輪式な取って付けたような偽りのゆとりは呆気なく剥がれ、皆顔を赤らめながら「多摩川のスモールは夜にフローティングミノー引いてくるのがパターン。つまらねえ釣りだ」「バスにシーバス用ルアーは邪道」などと口々に罵った。
 とはいえ、修羅としての誇りもある。我々は涙目になりながらも「お疲れえ!」といって雄雄しく解散とした。

 窟前に戻ってみると、追放者は不在。
 しかし、生活用品の入った背嚢はあり、棲息していることは示されていた。やはり大型連休で普段よりプレッシャーが強く、今尚棲家に戻れずにいるのだろう。





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テーマ : プロレス
ジャンル : スポーツ

tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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