大鴉の巣の下で

 4月14日。

 先日は二桁釣果を支えるだけの蝦が取れた。
 ベイトキーパーもきっちり補強され、蝦が脱走する不安もなくなった。
 土曜日なので人出の多さは気になるが、北の国賓が来ていなければ、韓流ポイントも融通が利くので存分に相羽リグが出来る。
 既に公孫戍と夏侯章が入っているという降臨跡に顔を出してみることにする。

 窟前に到着してみると、見たことの無い団員が追放者と親しげに話しているのが見えた。
 オペラ座から追放された後も新たにベイトを補充している様子は見えていたが、いつもしばらく経つとそっぽっを向かれてしまっていた。
 今回もまたきっと…。
 しかし、この懲りなさこそ修羅が見習うべき根性というものであろう。
 都内23区に自宅があるという無宿人の逞しさに感心し、降臨跡に入る。
 一般の釣り人、フォロワーサン、童威カプセルらに紛れ、夏侯章、セニョール、公孫戍らの釣り廃人を発見。
 伝説式の挨拶を交わした後、今日の様子を聞く。
 良い状況とはいえないが、とりあえず夏侯章がウルティモペケニシモを釣ったとのこと。
 ムケただのシコっただのといった話で盛り上がる一同ではあったが、釣りは冴えず、新川節が聴こえてくることも無かった。
 夕刻が近付き、セニョールが撤退するのを機に、朕は韓流ポイントに移動した。

 韓流ポイントに国賓は不在で、一般の釣り人や、蔡沢、下野さんがのびのびと釣りをしているのが見えた。
 相羽リグをやろうかとベイトキーパーを引き揚げてみたところ、キーパーの蓋は開かれ残された蝦はわずか三匹になっていた。
 錆びた鉄拳の味を知りたい者が、相変わらずこの界隈に出没しているということだろう。
 このために、今晩もまた蝦採りに精を出さなくてはならなくなってしまった。
 陽の出ているうちはルアー釣りをやらざるを得なくなり、反応を得ることも無いまま日没を迎える。

 日没後、時間を要しながらも蝦は十分に採れ、合間に公孫戍は3匹のスモールマウスをキャッチしていた。
 満足には程遠い内容ではあったが、20時を過ぎていたので僕たちは今恋をしているコンビニへ。

 その淀みない徳で従卒たちを養う君主の夏侯章と雖も、肉体に依存するところからは抜けられないのか、この日はいかにも眠そうな仕草が見られた。きっと魔女の毒に蝕まれているのであろう。
 従者たちは主君の本復を天地神明に祈り、伝説式疾駆を待たずして解散となった。

 帰宅したところ、荊蛮の地に遊ぶ史進より、和歌山からの便りが届く。
 伝説の風は届かぬ地でも魚は釣れていて、それなりに楽しめているが、実はあってもこちらには伝説のような雅が無い、と贅沢な不満を漏らしていた


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tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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