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南風北鬱

 3月3日。

 天候が上向いた日、登戸はドブ臭に満ちていた。
 昨日は改善が見られたようで、蔡沢が43センチのスモールマウスを釣ったとのこと。
 水は今日のほうが良くなっているはず。天候も相変わらず上向きだ。
 しかし、朕の心は晴れない。
 予報の風は向きこそ降臨跡に吹くが、2メートル程度では水門工事の影響の方が強く、後押しにはならない。そして韓流ポイントは今日もトラウト釣堀状態になっていることだろう。
 入りたいポイントがいずれも期待できないと思うとンションが上がらず、ストンコVSドルというクソ映画確定のDVDに手を出してしまった。
 片やWWFに一時代を築いたスーパースター、片や極真世界大会出場、マサチューセッツ工科大卒の文武両道。共に類稀な逸材にして、ビッグネームによるプロレス対カラテの異種格闘技戦。
 なのに、ムービーという枠に収めた途端にただのでくのぼうになってしまうから不思議だ。
 ホン書きが悪いのか、彼らの天性が役者に向いていないのか…。

 帰宅後、釣りに対する意気は上がらなかったが、主君にお目通りしなければという忠誠心のみで出発。
 水道橋上から見れば、降臨跡に公孫戍こうそんじゅと数名の釣り人。韓流も人影はまばら。これならキャストも融通がききそうだ、と少し意気が上がる。

 降臨跡に入ってみれば、公孫戍の他にセニョール、張横、そして我が主君の夏侯章かこうしょうと、釣り廃人が粗方揃っていた。
 手マンにはナマズさんの姿が見える。
 こちらが不発だったら向こうに行けばよい。
 水門工事の影響は明らかで、魚が入って来ないという印象。そんな中で夏侯章が魚を掛けていたので駆け寄ってみればスペルペケニシモ。
 バスが居ないというわけではなさそうだが、勢に乗じた釣りの出来るエリアではないということが示された。
 そう思ったら移動である。

 韓流手マンポイントに入り、愕然。
 上流側からは見えなかっただけで、今日もいつもの週末状態になっていたのだった…。
 有力ポイントは打てない状況になっており、ナマズさんや下野さんといった釣り廃人たちもお手上げの様子。
 ならば温暖と、増水、大潮が重なった後だから可能性があるかもしれない、ということで朕とナマズさんは堰下エリアにマルタを窺いに行くことにする。

 堰直下のプールにワッキーリグをキャストしている釣り人はいたが、いかにも魚影が薄いという感じで見える魚もコイがわずか一、二匹といった程度。
 マルタが来ているのか不安になる。
 もしマルタが来ていなくても、水温が上がったことによってナマズが動くだろうし、スモールマウスが居ることだってある。
 マルタ狙いなどと言っても、ナマズやバスが釣れたほうが嬉しかったりするのが本当のところだ。
 水際に立ってみれば、数は少ないもののマルタの姿は見られ、バイトがあったり、擦れ掛かりしてくることもあり、盛んではなくともどうにかなるだろうという感触があった。
 ナマズさんはナマズの追いを見たというのでより期待が高まる。
 夕刻に入りナマズさんは撤退。
 ウルティモペケニシモのスモールマウスのバイトは見られたものの、しばらくマルタに次の動きが無い状態が続く。
 完全に陽が落ちて瀬に動きが見られるようになり、遂に一匹キャッチ。
 まだ卵を狙ってやって来るコイやニゴイの気配は感じられなかったが、とにかくノーフィッシュは避けられた。

 19時を過ぎ、手マンの戒厳態勢は解かれているだろうと思われたので堰上に戻る。
 釣り人は何人かいたが、暗殺の恐れの無い一般の釣り人たち。ポイントを共有できる状態にある。
 完全に凪いだ水面にマニックを一流ししてみたが反応は得られなかったので、ケーポップに蝦を採りに行くことにする。

 ケーポップには公孫戍と夏侯章が来ていた。
 状況が良かったのか悪かったのかより、人の多さに参ったという。
 登戸エリアは全国的な知名度のあるポイントではないが、首都圏でスモールマウスに興味のある人には知れ渡っているところであろう。
 それなりに有名なフィールドなので週末の釣堀的光景も無理からぬこと。
 多くの釣り人はノーフィッシュの憂き目を見て帰っているのではないだろうか。
 そうであるなら尚のこと、せめて登戸名物に触れ、慰めを得ておきたいと思っているのではないか。
 伝説諸氏の長期不在は週末に登戸を訪れるアングラーにとって大きな損失であろう。
 と、憂いを覚えながらも、10匹ほどの蝦を確保できたので朕も釣りに戻ることにする。

 「こんなの投げてるからなかなか釣れないんですよ」と、釣れなかった時に面目が立つように、という訳でもないが今日はハードベートしか持ってきていない朕は、ひたすら水面、表層を巻く。
 夏侯章がセンコーでスペルペケニシモをキャッチしていたが、何かが違っている。
 ハナクソをほじりながら、周りが驚くような釣果を叩き出すことを喜びとする聖人はこの結果を愧じ、写真を撮らぬようにと懇願していた。
 「多摩川で○回連続ボーズなし!」の伝説式自慢を決められず歯軋りする公孫戍。
 皆、腑に落ちない内容となってしまい、悔しさを抱えつつも「釣れなくても関係ありましぇ~ん」と、どこへ行っても、何を狙ってもろくに釣れない人のように、偽りの陽気で振舞った。

 恋するコンビニでの小宴。
 思い通りに打つことは適わず、納得いく内容にもならず「ああ、ため息ロカビリーだぜ」な日となってしまったが、それはそれ、主君と共にこのひと時を楽しみながら伝説式疾駆を待つ。
 結局この日も、駆け抜けてゆくゾッド将軍を見ることはできなかったが、寒さが日ごと和らいでいる。
 捕食、疾駆といったプレミアもいずれ見ることが出来るだろう、ということで解散となった。

 ※マー語



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テーマ : プロレス
ジャンル : スポーツ

tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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