名可名、非常名

 2月5日。

 降雪と低気温。
 最低の時は抜けたようだが、上がっているようにも感じられない。それでも一応安定はしているようで、細々と釣れている、だけでなく、先日はナマズも釣れていた。
 そのような状況下にあるならば、今日も新川で鍛えた本気とやらを出すべきだろう。
 風向きは降臨跡有利にも思えるが、季節柄、水門工事によるエリアの分断を考えれば、韓流ポイントの方に分があるのではないか。
 ポイントの正解、不正解を明らかにしてくれるライブベートを保管してあるのも韓流である。
 かつて登戸オペラを主宰していた者の消息が気にならないでもなかったが、釣りを進める上ではどうでも良いこと、と捨て、せせらぎ館に向かった。

 韓流ポイント入り。
 このふざけたポイント名称の由来は、何も笑いを取ろうとしてのことではない。
 ここはかつて、韓国の歌手のような釣り人が頻繁に目撃されていたと聞いていたためである。やがてこの一帯を細分化する必要が生じ、小走りして来て固執したポイントをその容姿にちなんでケーポップポイントと名付け、往来する釣り人の存在も忘れ手マン行為に耽っていた男女が居た一角を手マンポイントと名付けた。
 ついでにいうと、降臨跡もかつては一帯全域を降臨跡と一括りにしていたが、必要が生じ、上流側の琵琶湖遠投キャスティングをするも通常のキャスティングより飛んでいなかった一角を琵琶湖ポイントと称し、下流側のソープオペラが演じられていた一帯をオペラ座下と称するに至ったのである。
 これが名ですよというものは恒常の名ではないともいう。よって今後も、追加、変更は行われていくだろう。

 寒々しい風が吹きつけ、便意を促進させてたが、波が魚の警戒を緩めているのか、シャローフラットには定期的に巨ゴイが現れ、シャドウラップのジャーキングを追うスモールマウスを見る。
 しかし、身長が170センチにも満たない体格の朕にはジャーキングメソッドが向いていないようで、その後はジャークで反応を得られなかった。ジャーキングには180センチぐらいの体格が合っている、と人伝に聞いたことがある。
 伝説理論が正しいとしても、ジャークベイトで釣ってきた魚の数は朕の方が圧倒的に多いというのもまた事実である。
 レジェンドネタはともかくとして、ジャークベイトに反応する個体は居るが、まだはまっていないという感触のため、スプリットショットリグを組みボトム、カバー周りも探れるようにした。
 蝦は用意していたものの、濡れた手が風に冷やされることを嫌って、手を出せなかった。
 川筋、駆け上がり、障がい..物、浅場、風…パーフェクトガンダム仕様の防寒をしても辛い天候だが、ここは魚を寄せる要素が概ね集まっている場所である。
 ベイトの存在については想像の範囲を出ないが、おそらく居る。

 ナマズさんがやって来る。
 久しぶりかと思いきや、朕が会わなかっただけで何度かここに来ていたという。ということは先日は韓流ポイントにも降臨跡にも釣り廃人が居たことになる。これではいかに土日でベイトが沢山居ようと、伝説三輪氏は捕食を行えないだろう。昨日、一昨日共に降臨は無かったと見るべきだ。

 ここでなら自分が仕切れると思っていたキングオブヒル。やがてここをしても自分は通用しないと認めなければならなかった時の痛みについて考えてみた。ハナクソをほじくりながら楽しんでいるところに、勝負を持ち込み、自ら仕掛けた勝負に敗れていった伝説諸氏…。
 そんな伝説諸氏を偲びながらもキャストは続けられる。
 ナマズさんはアンダーショットリグでボトムを引いていたので、朕は安んじて表層を引くことが出来た。
 しばらくすると、ソルト用ダーターにバイトが出る。
 このレンジで反応を得られるのなら、ということでマニックに結び替えたところ、バイトしてくるスモールマウスが見えた。
 「気持ちのいいものが見れた」
 ナマズさんよりお褒めの言葉をいただく。
 その後、トップもボトムも何事も起こらず過ぎていったが、夕刻に入る頃、ナマズさんのアンダーショットリグに反応が出る。
 しかし、水面に逃げた魚の掻き回した水が見えるのみ。
 「アタったとかバレたとか、そんな話は聞きたくねーんだよ!
 朕は伝説式叱責で場を収めた。
 ボトムで反応があるのなら、ということでナマズさんは冷たい風をものともせず相羽リグを組んでいたが、風のため十分に飛ばせず、ボトムレンジを探りきることは出来なかった。

 日没と共にナマズさんは撤退。
 風の中でボトムを取ることに辟易し、再び表層を巻き始める。
 一度、マニックにバイトが出るも「アタったとかバレたとか、そんな話は聞きたくねーんだよ!」と、自らに突っ込むのみ。
 風が弱まってはボトム、強まってはトップ、と続けてみたが遂にどちらも反応は得られなかった。
 独りでいると、他にすることも無いので反応を得られなければ飽きるのも早い。
 「おめえには根性が無え」と罵る修羅も居ないので、割と早めの納竿となった。


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tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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