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歯抜回遊

 1月21日。

 相羽リグを使えばノーフィッシュだけは免れられる。
 極端な冷え込みが来るまでは間違いないはず、と多摩川に向かう。
 温暖とまではいかないが冬にしては過ごし易い方だ。
 ベイト、ビリーバー、釣り廃人といった釣り人のほか、数多くの人が登戸を訪れるだろう。冬は代謝機能が鈍るとしても、条件が揃えば捕食を行うものである。

 登戸入り。
 「多摩川はもう飽きた
 かつて伝説三輪氏はそう言って釣りという低レベルな競争から卒業した。しかし、そう言った後にも、昨年は正月早々に降臨してこられたのだ。修羅には吐いた唾を呑むなど朝飯前のこと。いつまでも新川節への衝動を抑えてもいられまい。
 窟の扉は開いていたが追放者は不在。オペラ開演の予兆か、取り込めなかった釣り廃人たちが来ているために棲家には居づらいのか。
 なるほど、川岸を見渡せばセニョール、張横、侯嬴こうえいといった釣り廃人
 バギーズベイトの数も多い。
 伝説式の礼を行おうとしていたところ、ナマズさんが現れる。早速韓流ポイントへ行くというので、ひとまず別れ、朕は降臨跡へ向かった。

 降臨跡の釣り廃人たちに「おめえばっかポイント独り占めしてんじゃねえよ!」と、お約束の伝説式。
 暖かな南風が強ければハードベートでの早くて心地の良い釣りが通用するだろうが、それが通用するのはもう少し先の話だろう。そう思いながらもフェイキードッグで一流し。
 案の定、何事も起こらないので、韓流ポイントへ相羽リグをやりに行くことにした。
 移動しようとしたところ蔡沢さいたくがやってくる。降臨跡の様子を見てから韓流ポイントへ行くとのこと。
 自転車で多摩川へ来るのは大変だろうが、一度来てしまえばポイント移動が楽なのが自転車釣行の利点である。

 韓流ポイントに向かって歩いていると、土手に座る追放者を発見。
 プレッシャーの掛かる日中はこういったところで釣り廃人や座員の目を逃れているのだろう。伝説人たちのように自前のカバーが無いために、プレッシャーから逃れるのも苦労が多そうだ。
 かつてはわざわざこちらに来てまで調子のいい話を吹いていたものだが、今では朕が見えても気付かぬふりを決め込まなければならないほどスプーキーになってしまっている。
 オペラ座で繰り広げられていた大人同士の心の戦いとはどれほどのものだったのかが垣間見えようというものだ。

 韓流ポイントにはナマズさんの他、数名の釣り人。水路を挟んで下野さん。
 降臨跡ほどではないが、伝説三輪氏を喜ばせるだけの人出があった。
 日中は流れとカバーが重なる、やや深みのあるポイントに相羽リグを打ち込みたいところだが、そこは打てなかったので、直接カバー周りに相羽リグを打ち込んでみたものの、予想通り無反応。
 蔡沢がやってくる。
 降臨跡ではミミズ釣り師が一匹釣っていたとのこと。
 同じ餌なら、それ自体がアクションし誘う蝦のほうが強いはずだが、ポイントを外していれば、いかによく釣れるベートであろうと無力である。光量が落ちてプレッシャーが緩み、魚の活動範囲が広がるまでどうにもならないという感じだ。
 そして夕暮れ時に入ってから水深の浅いカバー周りでもバイトが出るようになり三匹キャッチできた。
 しかし、ライブベートが力を発揮するだけの光量は瞬く間に落ちて行く。
 蝦を使いきるだけ釣ってやろうと臨んだライブベートフィッシングも消化不良気味に終了となる。
 ナマズさんが撤退した後はルアーフィッシングに集中。
 風が出ればトップ、穏やかならばボトムとやっていたが反応は得られず。
 蔡沢も今日は反応を得られなかったとのことだが、下野さんが40以上はありそうなナイスサイズのバスを釣っていたという。

 冷え込みが厳しくなってくる頃、公孫戍こうそんじゅ夏侯章かこうしょうがやって来る。
 降臨跡では何事も起こらず、ただ伝説人の再降臨を待つのみだったとのことだが、来月に侯嬴も交え旧来の正月を祝う小宴を開こうという運びになったというので、朕も参加を表明した。
 ホーリーネームを司馬遷の歴史書から拝借している朕としては大いに太陰暦を重用したいところであるが、その算出方法をまったく知らない。
 西洋化とはこの民族にとって良かったことなのだろうか。かえって弊害のほうが多くはないか。
 生活からテレビを排し、書に親しむ時間が増えてからというものますますその疑念が強くなっている。

 ケーポップポイントに入った公孫戍よりメール着信。
 公孫戍は40超え、夏侯章は30クラスを釣ったとのこと。
 今回は写真が添えられていたので伝説三輪式に僻んでやることができなかった。
 ここで蔡沢は撤退。

 風の吹く時間が長くなっている。
 公孫戍は手マンポイントに腰を据え、夏侯章は手マンとケーポップを行き来している。
 夏侯章はとめどなく言葉を衝き出し、最後は「落合学」と言って締め括った。これぞ日ごと出ずる卮言。
 「章子、本復おめでとうございます」
 朕は君主の聖性が戻ってきたことを心から喜んだ。

 20時になり、いよいよ寒さが身に滲みてきたことにより、僕たちは今恋をしているコンビニへ避難。
 伝説式疾駆という慶事を待つ。
 かつてアナザー氏が何度か疾駆して行ったこのポイントもプレッシャーが掛かりすぎているのだろう。
 君主の卮言に酔いしれながら待ち続けるも、結局この日も伝説式疾駆を拝めずの解散となってしまった。



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テーマ : プロレス
ジャンル : スポーツ

tag : バスフィッシング 多摩川 ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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