FC2ブログ

降臨二年一月四日

 1月4日。

 昨日は強風のため、釣りにならないだろうと思われ、釣り廃人にしては珍しく、体調不良でもないのにワークを休んだ。
 今日も北風の予報。しかし風速四メートルとあれば、日中からシャローでの男らし~釣りが成立するかもしれない。
 かくして、降臨二年一月四日の釣行開始。

 昨日行けなかった反動か、この日は昼前に出発。
 登戸入りしたところ、窟の扉は開放され追放者は不在だった。ソープオペラ開演の予兆か。
 まずはウインディサイドとなる韓流ポイントへ行く。

 韓流ポイントに先行者は居らず「おめえばっかポイント独り占めしてんじじゃねえよ!」状態。
 この釣り人の少なさでは伝説降臨には厳しいか。それとも来る時間が早過ぎただけのことだろうか。
 波立つ水面にジャークベート、リップレスクランク、ワンダーを打っていく。
 昼を過ぎた辺りから徐々に人がやって来る。レジェンドⅡのベイト或いはビリーバー、ナマズさん、李立といった釣り廃人たちだ。
 李立は相羽リグを取り入れ、川崎スタイルの礎を築いた先駆者。朕がライブベートを保管していると聞くや躊躇なく蝦をセットアップ。
 しかし、誰も反応を得られないまま時間が経過してゆく。
 「おめえが良いっていうから来てみたけどよお…釣れねえじゃねえか!
 「いいから釣れよ
 伝説三輪式で罵り合っていたところ、蔡沢登場。
 今年は元旦に降臨があったのかを訊ねられる。蔡沢もまた伝説の実在を信じるビリーバーの一人である。
 朕は、元旦に降臨は無かったが、昨年の降臨時に元旦はベイトが極端に少ないということを知って敢えて避けたのではないか、と望みを失わぬようにと気を遣った回答をした。
 蔡沢は「そうですか…」と嘆息する。
 朕は、ビリーバーたちにありもしない伝説の存在を吹聴する嘘つき呼ばわりされているのではないかと恐れた。
 相羽リグを打っている李立は依然反応を得られていない。
 「ここ魚居ない。上流側の様子を見に行こう」と、冒険心を見せる。
 「おめえには冒険心が無え」と、レジェンドⅡによく罵られていた李立だが、無意味、無駄だということが始めからわかっている冒険をしないだけのことである。
 朕は「釣れてるやつの真似しねえと見えるものも見えてこねえぞ」という三輪氏の名言を思い出し、釣れてるやつの言に従うことにした。

 降臨跡にもいつの間にか人が増えており、伝説三輪氏を迎え入れる体勢が出来上がっていた。
 ベイト若しくはビリーバーの他に、セニョール、李俊、侯嬴こうえいも居る。
 セニョールは今日、40アップを含む二匹のバスをキャッチできたとのことなので「突き落としてやろうか」と、不在の登戸名物に代わって泣いて凄んでやった。
 彼らへの挨拶を済ませた後、朕はオペラ座下に探りを入れてみることにする。
 しばらく経つとメーデンが現れた。
 いい匂いがしているのか。
 それにしても追放者の鼻の利きはかなり優秀である。天敵の気配を察知し、巧みに姿をくらましている。
 朕は長らく反応を得られずにいたので移動しようかどうかと迷っていたが、李俊とセニョールが撤退するのを機に移動することにした。
 これから韓流ポイントに戻ることを李立に伝えようとしていたところ、土手の下にのんびりとタックルを組んでいる童威を発見。
 追放者の危険回避能力といい、メーデンのいい匂い検知能力といい、卓越したエクストラパワーである。エックスメンやインヒューマン族への仲間入りはビジュアル的に無理だろうが、モーロック族なら受け入れてくれるかもしれない。
 「オレ、童威のことシカトしてんだよ」
 という訳ではないが、わざわざ声を掛けに行くのも面倒だったので、朕は童威には構わず、李立に韓流ポイントに戻ることを告げ、韓流ポイントに向かった。

 再びの韓流ポイント。
 手マンポイントに蔡沢、ナマズさんのほか下野さんも居た。
 まだ誰も釣れていないというので「何だ、釣れてねえのか。だらしがねえなあ」と、伝説三輪式で罵った。
 己の至らなさを棚に上げ、他人の不足を責めるのが伝説式の極意である。
 ナマズさんは今日は早上がり。
 李立は韓流ポイントに戻ることなく、撤退の意をメールで伝えてきた。勿論朕は伝説式の礼に則って「何だ、もう諦めるのか。おめえには根性が無え」と返信した。

 電話が鳴る。ザ・タックルボックスの店長からだった。
 現在、オペラ座に居るとのこと。
 光量が落ちてからはこちらの方が実績が高いので、是非に、とおいで願う。
 店長が来る頃には偏光グラスで水中を覗くのが厳しい光量になり、風も穏やかになっていた。
 ここが使い時か、ということで、朕はスプリットショットリグから相羽リグにチェンジ。リグを投入したところ一投目でストライクを得る。
 魚が来てなかったのではなくルアーでは釣れないだけのことだったようだ。

 陽が落ちて、下野さんは移動、蔡沢は撤退して行った。
 朕と店長は手マンに残り、ひたすらルアーをキャストしていた。
 「おめえばっかポイント独り占めしてんじゃねえよ!
 童威だった。
 礼というものをまるで知らなかった少年も、だいぶ礼儀をわきまえるようになってきている。
 降臨跡に顔見せ程度に公孫戍が来たが、相変わらず夏侯章は居なかったとのこと。我々は仁徳の君子の本復を改めて祈った。
 誰もが望むネタ満載の伝説人の降臨は起こらず、ルアーには何の反応も無く、やがて店長と童威は撤退。
 朕は明日の分のライブベートを捕獲するため残留。

 釣りが出来るだけのベートは確保できたので満足して駐輪場に戻ってみれば、窟の耐寒扉は閉じられており、追放者が寝床に帰って来ていた。
 母屋には入れず、軒下に間を借りているだけ。いくら耐寒扉があるとはいえ、冬の寒さは辛かろう。










スポンサーサイト

テーマ : プロレス
ジャンル : スポーツ

tag : 多摩川 ルアーフィッシング

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

dragon

Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

最新記事
月別アーカイブ
リンク
検索フォーム
QRコード
QRコード