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在歯抜、没琵琶湖

 10月27日。

 ドブシーバスのほうが確率は高いと思いながらも、今日は夜更かしするだけの気力も無いので、多摩川の様子を見に行くことにする。

 現地入りして降臨跡に向かおうとしたところ、オペラ座追放者がこっちに歩いてくるのが見えた。
 ここに住み着いているのだろうか。だとするなら以前聞かされた話の内容と現実がだいぶ違っている。これは現在進行形の伝説といったところであろうか。

 水位は釣りになるだけに落ち着いているものの、水勢は台風の影響を色濃く残しており、容易ならざる状況であることが一目でわかる。
 こんな日でもやって来る釣り廃人は朕以外にも居て、セニョールもその一人だった。
 巻き返し、カバーと打ちはするが釣果は半ば諦めており、海外文学と翻訳の巧拙について論じ合っていた。
 朕は中華古典を愛好しているのに、解説や翻訳に横文字が用いられていて理解できないと嘆いていると、そのひとつ“アレグロ”が喜びや高揚を表すイタリア語だということが判明。
 これ以外にも英語以外の横文字を何度も目にしており、こんな難解な横文字を使うのではなくちゃんと日本語で表すべきだ、安易な横文字の使用はこの日本人には迷惑だ、西洋かぶれにも程がある、と不満を漏らしたところ、翻訳にまつわる読者と訳者の齟齬は何も日本に限った話ではないよ、とセニョールがなだめた。
 博識な人物が手近なところに居るというのはなんともありがたいことである。

 釣りはしていても、ほとんど釣りになっていないまま時間が過ぎてゆく。
 更にここへ元祖釣り廃人、李立がやってくる。
 何か見せてくれるのではないかと期待していたが、「どうやったら釣れるんですかね…。これならシーバスやりに行った方がよくないですか?」と、のたまう。
 セニョールが巨ゴイを掛けていたが、食ってきたのかスレなのかは断じ難く、キャメラは出さなかった。ただ、この巨ゴイをぐいぐい寄せてくるキスラーロッドのパワーには感心するものがあった。
 やがて五時の鐘が鳴り、セニョールは撤退。
 「多摩川は見えてくるものがないのう」と、朕と李立も程なくして撤退とした。
 
 一体、今日は何をしに来たのだろう…そうだ、今日は先日買ったジリオンで釣れるかの実験に来たのだ。
 かくして散々な内容に終わっても、伝説式保険を掛けていたのでむやみに高い自尊心は傷付かずに済んだのだった。


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テーマ : プロレス
ジャンル : スポーツ

tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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