吟河涸る

 6月27日。

 連休六日目。
 面倒臭がって行かなかったアユ瀬下に向かう。
 応侯をも説得した蔡沢先生の口舌が、朕を動かしたのだ。
 ポイントへ向かう途中のコンビニで功夫片を発見。同じ棚に『地獄の女囚コマンド』もあり、どちらを買うか迷ったが、パッケージの解説文にあった忠義の二文字に感じ入り、中華に傾倒し、周への帰順を望む朕は、カーター・ワン主演作をレジに運んだ。

 原付での中野島行きはやはりもどかしかった。
 しかし、同年代で一時間近い道程を自転車で足繁く通う者が現実に居るのだと思えば、へこたれているわけにもいくまい。
 千里の行も足下から、と老子は説いている。

 かくして中野島到着。
 アユ瀬に降り立ってみると、強く複雑な流れにはなっていたが、散じたものが一になるようなスポットを見出せず。
 結局、アップクロスにレンジバイブを通すだけの探りをしただけで、反応も得られず。

 下流側の浅く流れの広がる一帯に入る。
 この一帯はニゴイがうろついており、何度もチェイス、バイトがあった。
 動きの控えめなベートで表層を巻けば反応があり、ワンダー60に出たバイトは、こちらに技量があればフッキングを決められたのではないかというほどはっきりとしたものだった。
 しかし、総じて反応が良いのはBフォロワーであった。
 ニゴイを釣ってノーフィッシュを回避し、夕刻以降、じっくりナマズを狙えば良いというつもりでいたが、遂にフッキングが決まることなく、ナマズの徘徊を見ることもなく日没を迎えてしまった。

 上流側から一人のアングラーがやってくる。
 にわかの者ではない雰囲気だったので、挨拶がてら話を聞いてみることにした。
 この辺を主に狙うナマ師であり、今年は特に不調とのこと。
 埼玉、鶴見川にも足を運ぶことがあるが、そちらでも不調は変わらずで、そもそも雨が少ないことに起因しているのではないかという。
 言われてみれば…。
 ナマズに限った話ではないが、対象の生態を知り、環境を味方に付けられることがゲームを成功させるための秘訣である。
 どうやら、今ここで成功を収めることは不可能だと悟った朕は、釣果を諦めて撤退することにした。
 昼からプラグを投げ倒していたので「ハードだってさんざん引いたさ!でも釣れなかったんだよ!」と、泣く資格は十分あるだろう。

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tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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