古の宝

 6月25日。
 
 連続釣行四日目。
 「釣れなくても関係ありましぇ~ん」と伝説三輪氏は強がっていたが、朕には無理である。
 やはり、釣り人である以上、釣りたいので、伝説降臨、ソープオペラといった娯楽を捨て、流れが効くアユの豊富なポイントを追うことにした。

 昼から五本松に入る。
 流芯をスモールマウス、ナマズを意識してのレンジバイブ。緩みは魚食ゴイ、ニゴイを意識してのワンダー。とりあえず引いてみるBフォロワーという具合に流してみたが一切の反応も得られず。
 夕刻に入ればまた違ってくることはじゅうぶんに考えられたが、まだまだ先である。とてもその間を保たすことができないので移動することにする。

 堰下エリアに入る。
 ポイントに向かう途中下野さんを発見。
 「おめえばっかポイント独り占めしてんじゃねえよ!」と、お約束の挨拶をする。
 「アタったとかバレたとか、そういう話は聞きたくねーんだよ!」ギレをするべく様子を聞いてみたところ、今のところバイト、ボイルともになく途方に暮れているとのこと。
 それなら手出ししても仕方がないということで、堰下流域を釣り下ることにする。
 激浅の一帯でボイルを発見。
 コイかニゴイのものであることは明らかだったが、とにかくノーフィッシュだけは回避しておきたいので、このとき結んでいたマニックをキャスト。
 コイがバイトしてきたがフッキングにまでには至らず、ボイル、反応もそれっきりだったことにより更に下る。

 瀬一つ下り、流れの狭まる一帯に入る。
 スモールマウスの存在を示すボイル、ナマズの姿といったものは見ることが出来なかったが、ニゴイや魚食色のコイはちらほらと見える。
 動きの大きな表層系やリップレスクランクには反応なしだが、Bフォロワー、マニック、ワンダー、タイダルといったベイトにコイ、ニゴイが反応していた。
 食いきらないのはこちらの姿が見えていることと、光量十分のためか。
 こちらの姿が気取られないことに努め、かつ、必ずこれらの魚が通るコースを記憶し、とコイ科相手に必死のアプローチである。
 そして遂にキャッチに至った。
 「おめえらBフォロワーは良い良いっていうけどよお、オレには使いどころがわからねえ」と、こき下ろされたルアーにしてはよく活躍してくれる。
 「今日のオレの仕事は終了」と言っておくべきか。
 とりあえず連続ノーフィッシュに歯止めがかかったことで安心し、我が君子を探しに韓流ポイントへ向かう。

 韓流ポイント。
 早々に夏侯章を発見。
 「おめえばっかポイント独り占めしてんじゃねえよ!
 レジェンド式は欠かさない。
 近くには公孫戍も居た。
 今日は公孫戍がスティッコーでペケニシモを二匹、夏侯章はセンコーで一匹と、とりあえず釣れていたようだ。
 しかし、公孫戍のキャメラ機能は復旧せず、またしても写真は撮れなかったとのこと。
 そこで朕は「みんなおめえら上手い、上手いって言うけどよお、おめえらそんなに上手えかあ?」と、伝説三輪式を用いて僻んでやった。
 ここではオイカワらしきライズは数多く見られていたが、その様子は平和そのもの。
 皆釣果を得ていたこともあり、キャストも惰性になってきていたので、今僕たちは恋をしているコンビニで、今日の総括を行うことにする。

 新弟子にシュートを仕掛けたが返り討ちに遭ってしまったかのような伝説諸氏。
 単品では面白味に欠くが、絡ませたら意外に光りそうなブラソス兄弟、カルホーン先輩、ホッパー君…マッチメーカーになった気分でブックを描く。
 その予兆はあったが、突如として幕を下ろした華なきソープオペラ。
 不思議な磁場に寄せられて現れる珍妙な人物たち。
 その磁場は、当然、破綻者である朕にも魅力的なものであり、かようにして釣りが終わっても尚、時間が経つのを忘れさせているのである。


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テーマ : プロレス
ジャンル : スポーツ

tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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