降臨元年伝説評議会

 4月16日。

 陽気の日曜日。
 温かい日が安定して続いている。これほどの過ごし易さならば、寒さに怯んだ口先だけの根性を茶化されることも無いだろう。そして岸辺には多くのベイトがやって来るのが目に見えている。
 伝説三輪氏が降臨するなら、今日は絶好の日ではなかろうか。
 
 昨日は江三子、童威がいい感じで釣れていたようで公孫戍こうそんじゅはギルまで釣ったと聞く。
 フィールドは違えど、降臨元年元旦に武松に贈ったシャッドダンサーは新利根で炸裂したという話も聞く。
 景気の良い釣果情報を聞き、からペンションの高まった朕は「新川で鍛えた本気を実釣をもって示す!」と、伝説三輪宣言し、多摩川へ向かった。
 そして、出発前に夏侯章かこうしょうは来るなり白線香でナマズを釣ったとの報が入り、一層期待が高まる。

 現地入り。
 案の定人出は多く、入ろうと思っていたポイントも釣堀のごとくであった。
 初老の紳士が40アップをキャッチしているのが見えた。聞けば、馬の背に絡むブレークを意識しスプリットショットリグでドリフトさせていたとのこと。
 このクラスが回ってきているならば、と朕はボイル発生を待った。
 童威がやってくる。
 早朝から始め、既に五匹キャッチしているとのこと。うち一匹はラージマウスだったというので写真を見せていただく。
 「今日のオレの仕事は終了」と、伝説三輪式余裕をぶちかましていた。
 下野さんもやって来る。
 今日はペケニシモ混じりではあるが五匹釣れたという。
 やはり良い日なのだ。
 ボイルに対する期待がいよいよ強くなるが、見えたのは小型の単発だったり、ネストの魚を釣って得意げに振る舞い、乾いた手でいじり倒す蒙昧な釣り人といった残念な光景だけだった。
 そのうち、下野さんと童威はバギーのおっちゃんいうところの“男らしい釣り”を諦め移動してしまったが、朕は「おめえらは根性が無え」と伝説三輪式で罵り、「もしかしたら釣れるかもしれねえじゃねえかよお!」とレジェンドⅡのようにブチキレ、日没間際まで降臨跡で待つことにした。
 しかし、プレッシャーが掛かりすぎてしまっているのか、望まれたボイルは起こらず、ナイスサイズをキャッチしていたのはボトムをドリフトさせていた釣り人だった。
 この釣り人の話を聞いて、ようやくトップは無理だと諦め、江三子らと合流。

 ナマズさんが通りがかり、韓流ポイントで四匹キャッチできたという。
 朕以外の全員が釣れていることにより、朕は気分を露わにし、半開きの涙目で「オレはよお、おめえらと違ってガチじゃねえからよお」と、伝説三輪式皮肉をぶっ放した。

 陽が落ちてから韓流ポイントに入る。
 「釣れてるやつの真似しねえと見えるものも見えてこねえぞ」という名言に従い、朕もライトリグをしばらくやっていたが、魚が動きやすい水温にあり、光量が落ちればいかにセレクティブなスモールマウスだとてルアーに対する判断力が鈍るはず、と集中力が続かず、結局表層系プラグを引いてみたり、グラスミノーを巻いたりしていた。
 ボーズを逃れたければ堰下のマルタに逃れるという手もあったのだろうが、この頃には既に新たに移動しようという気力も失せていた。
 そして遂に迎える終了の刻。
 ここで釣れていたのは公孫戍。
 ルアーとほぼ同サイズのスモールマウスだという。
 しかもこのベイト、伝説アナザー氏をして「そのワーム、大事に使ったほうがいいよ」と言わしめた、タイニーブラッシュホッグであった。
 
 ※マー語

スポンサーサイト

テーマ : お仕事奮闘記
ジャンル : 就職・お仕事

tag : 多摩川 ルアーフィッシング

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

dragon

Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

最新記事
月別アーカイブ
リンク
検索フォーム
QRコード
QRコード