実験伝承
3月16日。
昨日、施恩より、ドブの様子が伝えられる。
バチ抜けは起こっていたがルアーでは二本が精一杯で、エサで数を稼いだとか。
「エサで釣ったのがそんなに不満か?ルアーだってさんざん引いたさ!でも釣れなかったんだよ!」と、泣いてブチキレ電話をしてくるかと思っていたが、伝説三輪氏のように勝手に追い詰められるほどの必死さはなかったようだ。
この日、開封府に戻ってきた。
ただの三日空けただけで、長く釣りをしていないという感覚に陥り、不安が生じる。この調子では、思うように釣れないからといって「釣りという低レベルな競争からの卒業式」と、格好つけての逃亡などできないだろう。
帰宅後、すぐに多摩川へ向かう。
現地入りしたところ、予報では北風だったが、実際には南風が吹いていた。
張良、蔡沢の姿を発見。
張良は一匹釣ることに成功したとのことだが、バスのラインに対する怯えが顕著だったという。
バスの入りが悪く、プレッシャーが強くかかっているのなら、朕に釣るのは無理だ。
蔡沢は下流域にマルタの様子を見て回って来たというので、聞いてみれば、状況は朕が見てきた時と変わっていない。
ウォーターマフィアとその親玉をにくむのみである。
風の当たる一帯が思いの外よくならないので、移動。
先客にナマズさんと童威。
ナマズさんは今日一匹釣れたが、その後長らく反応を得られていないという。
童威は釣れなかった時の言い訳、伝説式保険を用意してきていた。
「今日はジャッカルのこれで釣れるかの実験」
13センチのジャークベイトだった。
なるほど、このクラスのプラグを引けば「男らしい釣り」と、三輪氏のお褒めにあずかることができるし、釣果を出しても「お前の釣りはつまらん」と謗られるおそれも無い。
レジェンドⅡの難を逃れたくば、現在の状況に合っているかどうかの考慮は、二の次、三の次なのである。つくづく僭称釣りウマの感覚は恐ろしい。なるほど、自分だけ釣れなくていじけてしまうのも納得である。
ナマズさんが撤退するころ、蔡沢がやってくる。
上流側は不発だったようだ。
陽が傾き、スモールマウスの姿を見たり、ボイルが発生するようになる。
マニックにバイトは出たが触るのみで、フッキングまでには至らず。かなり手前にも来ているのが見受けられたので、魚を怯えさせぬようベートをワンダー45に落としてみた。
キャッチには成功したが、そんな小さなルアーを使って「男らしい釣り」と言えるのか?と、童威が疑問を投げ掛けてくる。
伝説三輪氏のこれまでの言動を考慮するならば、ハードであれば何であれ男らしいのだ。
何か勘違いしてねえか?というところではあるが…。
表層で釣れるならば、ということで、蔡沢が伝説式保険を披露。
「自作のスイミングジグで釣れるかの実験」だそうである。
しかし、これは、今ここで釣れるとは限らないが、フィッシュイーターを惹き付ける要素があるというところにあざとさが見える。
オリジナルの伝説的実験とは、何もわかってないことを誤魔化すための方便だったのだ。
次の釣果を期待しキャストを続けたが、魚はき ない。
蔡沢が撤退し、朕も帰ろうと思っていたが、童威が「釣れるまで帰らん!お前も付き合え!」と、伝説式を発動。
かつて、この種の故も無い粘りが功を奏したことがあっただろうか。そして、やはり何事も起こらぬまま納竿の時が来てしまった。
釣果自体は冴えないものに終わってしまったが、さりげなく民が伝説の心を我が心として扱っていたことに安心し、この日は終了となった。
※マー語
昨日、施恩より、ドブの様子が伝えられる。

「エサで釣ったのがそんなに不満か?ルアーだってさんざん引いたさ!でも釣れなかったんだよ!」と、泣いてブチキレ電話をしてくるかと思っていたが、伝説三輪氏のように勝手に追い詰められるほどの必死さはなかったようだ。
この日、開封府に戻ってきた。
ただの三日空けただけで、長く釣りをしていないという感覚に陥り、不安が生じる。この調子では、思うように釣れないからといって「釣りという低レベルな競争からの卒業式」と、格好つけての逃亡などできないだろう。
帰宅後、すぐに多摩川へ向かう。
現地入りしたところ、予報では北風だったが、実際には南風が吹いていた。
張良、蔡沢の姿を発見。
張良は一匹釣ることに成功したとのことだが、バスのラインに対する怯えが顕著だったという。
バスの入りが悪く、プレッシャーが強くかかっているのなら、朕に釣るのは無理だ。
蔡沢は下流域にマルタの様子を見て回って来たというので、聞いてみれば、状況は朕が見てきた時と変わっていない。
ウォーターマフィアとその親玉をにくむのみである。
風の当たる一帯が思いの外よくならないので、移動。
先客にナマズさんと童威。
ナマズさんは今日一匹釣れたが、その後長らく反応を得られていないという。
童威は釣れなかった時の言い訳、伝説式保険を用意してきていた。
「今日はジャッカルのこれで釣れるかの実験」
13センチのジャークベイトだった。
なるほど、このクラスのプラグを引けば「男らしい釣り」と、三輪氏のお褒めにあずかることができるし、釣果を出しても「お前の釣りはつまらん」と謗られるおそれも無い。
レジェンドⅡの難を逃れたくば、現在の状況に合っているかどうかの考慮は、二の次、三の次なのである。つくづく僭称釣りウマの感覚は恐ろしい。なるほど、自分だけ釣れなくていじけてしまうのも納得である。
ナマズさんが撤退するころ、蔡沢がやってくる。
上流側は不発だったようだ。
陽が傾き、スモールマウスの姿を見たり、ボイルが発生するようになる。
マニックにバイトは出たが触るのみで、フッキングまでには至らず。かなり手前にも来ているのが見受けられたので、魚を怯えさせぬようベートをワンダー45に落としてみた。

伝説三輪氏のこれまでの言動を考慮するならば、ハードであれば何であれ男らしいのだ。
何か勘違いしてねえか?というところではあるが…。
表層で釣れるならば、ということで、蔡沢が伝説式保険を披露。
「自作のスイミングジグで釣れるかの実験」だそうである。
しかし、これは、今ここで釣れるとは限らないが、フィッシュイーターを惹き付ける要素があるというところにあざとさが見える。
オリジナルの伝説的実験とは、何もわかってないことを誤魔化すための方便だったのだ。
次の釣果を期待しキャストを続けたが、魚は
蔡沢が撤退し、朕も帰ろうと思っていたが、童威が「釣れるまで帰らん!お前も付き合え!」と、伝説式を発動。
かつて、この種の故も無い粘りが功を奏したことがあっただろうか。そして、やはり何事も起こらぬまま納竿の時が来てしまった。
釣果自体は冴えないものに終わってしまったが、さりげなく民が伝説の心を我が心として扱っていたことに安心し、この日は終了となった。
※マー語
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