泣け、修羅のごとく

 2月22日。

 せっかくの連休も全ボーズではあんまりだ。
 しかし、釣れないからといって「釣りという低レベルな競争」と評して逃亡するのはダサいし、唾を吐いておきながら、たまの釣果に大はしゃぎするなどダサさの極みである。
 そんな伝説三輪氏のような愚を犯してはならない、ということで、今日も新川で鍛えた本気を実釣をもって示すべく、多摩川に向かった。

 現地入りしてみると、ドブ臭漂う濁りは消え、風も弱く、とりあえずワームの釣りで何とかなりそうな雰囲気を醸し出していた。
 現時点でのポイントは…と進んで行くと、セニョールが居た。
 既に一匹キャッチしたとのことで写真を見せていただく。
 どうやら状況は改善されたようだ。
 そこで朕はシャローフラット側にマニックを通すことにした。しばらく反応を得られずにいたが、これが良いとも悪いとも判断がつかなかったので、キャストを続ける。
 セニョールがファイトしているのが見える。どうやらグランデなバスのようだ。
 ページを飾る写真が欲しいので、キャメラを構えて歩み寄っていったところ、あえなくバラし。

 相模湖バサーがやって来る。
 この人の見立ての確かさと臨機応変ぶりは敬服に値し、幾度かの挑戦の末、さる老人から『六韜りくとう』を授かったのではないかと思えるほどに冴えている。 
 更に、蔡沢さいたく、童威、ナマズさんとやって来て、平日なりの賑わいになってくる。

 釣れない時間が続き、バスを外しても他魚種に逃げられる季節が恋しいなどとぼやき合うようになっていたが、沈黙を破ったのはやはりというべきか、相模湖バサーだった。
 もしかしたらこれっきりということも、という不安もあったので遠慮なく写真を頂戴した。
 好況というほどでもなかったが、その後時間を置いて、ナマズさん、蔡沢と続く。
 まったく反応を得られていない朕は三輪泣きの準備を始めていたが、まだその時ではないと思い、ここでは留め置くことにした。
 相模湖バサー友人氏がやってきたので、先日はヒットルアーまでちょうだいしながら、結局、雨と風の前に敗れたという顛末を報告。幸い、彼は登戸名物直撃世代ではないようで、「何だ、釣れなかったのか、だらしがねえなあ」と罵られずに済んだ。

 17時を過ぎ、友人氏、ナマズさん、セニョールは撤退。
 残るは朕、蔡沢、相模湖バサー、童威となった。
 光量も落ち、魚に掛かるプレッシャーも緩和されてきただろうから、と、アタリを待っていたところ、相模湖バサーがストライクを得ていた。
 表層I字系プラグへのヒットであり、ボトム攻めから表層攻めに切り替えた理由も、その変化の兆しを捉えてのことだった。
 「釣れてるやつの真似しねえと、見えるものも見えてこねえぞ」
 伝説的名言に従い、朕も再びマニックをキャストし始めた。

 しかし、またしても沈黙の時間がやってくる。
 相模湖バサー、蔡沢は撤退。
 朕と童威は「釣れるまで帰らん、お前も付き合え」とばかりに粘り続けた。
 魚の動く様子は見えていたが、動いているのはコイなのか、まるで反応を得られず、遂に終了の時刻を迎えてしまった。
 散々にやられた感に苛まれる我々であったが、「まあよお、オレらはあいつらと違ってガチじゃねえからよお」と、伝説三輪式を用いて、悔しさなど微塵も無い気になって自尊心を守り解散とした。

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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