馳騁田猟

 2月16日。

 気温が上がり、南風が吹くようになる。
 明日は春一番が来るとか(故人ではない)。
 いよいよ始まるか、いや、風速が微妙な感じだ。
 何はともあれ上昇の流れには入っている。
 ハンドルのがたつきに起因する振動がシェイクするたびにグリップで増幅されどうにもならなくなるぐらいどうにもならない眠気に冒されてはいたが、明日は再び嘘つきとビッチはびこる娑婆に押し込められてしまう。という訳で、気力を奮い起こし、多摩川へ向かった。

 現地入りしたところ、江三子の一人、下野さんが現れる。
 「なぁーにやってんの!?」
 アナザー式で挨拶。
 この上昇に期待する釣り人は当然我々だけではない。川岸には平日とは思えないほどに釣り人が押し寄せていた。
 伝説三輪氏が狂喜乱舞しそうな数のベイトである。
 その中に侯嬴こうえいの姿もあった。
 「ここんとこバラしてばかりですよ」と言うので、朕は待ってましたとばかりに「アタったとかバレたとか、そういう話は聞きたくねーんだよ!」と、アナザー式にキレてみせた。
 盛況には感じられなかったが、今日は52センチのスモールマウスを釣ったものがあったという。
 ならば朕も…現在50アップの確率が最も高い関東のフィールドではないかと思う…と、キャストしたところ、マニック、ワンダーにチェイス、バイトあり。しかしバイトはあっても食いは浅く、もう少し波気が欲しいところ。
 一工夫すれば一匹ぐらいは釣れるのでは?という気もしたが、程なくして反応自体無くなっていった。
 下野さんにそのことを話すと「アタったとかバレたとか、そういう話は聞きたくねーんだよ!」と、期待通りの回答が返ってきた。
 童威が現れる。
 朝からワークに勤しんでいたとのことで、朝に釣れたとのこと。
 先日は伝説式で応えてやることが出来なかった朕だが、今回は「そこまでして釣りてえか?」と、伝説泣きしてやった。

 「日本のバスはどこへ行ってしまったんだ?お願いだ、風よ吹いてくれ!」
 バイロン・ベルビックのように天に懇願するも望む風は吹かず、これから出勤だという侯嬴の撤退を機に、朕と下野さんは移動することにした。

 移動した先には李俊とセニョール。
 平日に三輪氏のベイトだけではなく、知り合いをこれほど見ようとは。
 「オレら、まじで廃人かもな」と自嘲する。
 仲間同士、和気藹々としたものであったが、李俊が三本、セニョールが二本キャッチしたと聞くや「おめえらばっかポイント独り占めしてんじゃねえよ!」と、レジェンドギレする朕であった。
 李俊とセニョールが撤退し、新川で鍛えた本気を実釣をもって示そうとする我々だったが、遂にキャッチならず終了。
 下野さんが三度バイトを捉えられたという。
 もちろん、「アタったとかバレたとか、そういう話は聞きたくねーんだよ!」である。
スポンサーサイト

テーマ : お仕事奮闘記
ジャンル : 就職・お仕事

tag : 多摩川 ルアーフィッシング

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

dragon

Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

最新記事
月別アーカイブ
リンク
検索フォーム
QRコード
QRコード