ここを以って凡人は有言の教化を行う

 1月30日。

 平日。
 最高気温20℃の予報。
 しかし、強い北風だという。
 潮回りは悪くない。
 単なるフィーディングから離れた、巻きの釣りでイージーにキャッチできる個体群は現われているのだろうか。
 「Fang it!」
 気付けばウォーボーイズのようなンションで、昼食も摂らずに多摩川へ向かっていた。

 降臨跡に入ってみれば平日であるにも拘らず、伝説三輪氏のベイトがちらほらと見える。
 北風であっても冷たさを感じない。
 ここが駄目なら韓流ポイントへ行けばいいだけのことだ。
 リップレスクランク、ジャークベイトをローテーションしながら面を刻んでゆく。
 反応を得られずに、さて、どうしたものかと考えていたところナマズさんが現れる。

 川原の庵でナマズさんからおビールをちょうだいし、庵の主人も交え釣り談議をしながら過ごす。
 草頭天子とはいえ、天子らしい優雅な時間を楽しんだのち、それでは、ということで韓流ポイントに向かう。

 この一帯の根掛かりのひどさを考慮に入れ、シャドウラップ・スローフローティングモデルやリッジ90Fといった深く潜らないベートをジャークやツイッチで流してみたところ、三度のストライクがあった。
 いずれもフッキングにまでは至らなかったが、目の前でバイトの様子が見られたのはエキサイチングだった。ロッドが硬すぎたのかもしれない。
 その後はフラットサイドのDTラパラを徒にロストするのみ。

 童威や見知らぬアングラーがやってくる。
 見知らぬアングラーに様子を聞かれ、あれこれ感触を論じ合ううちに、このブログの読者だと知る。やはり急激な上昇に期待して来たものの、リップレスクランクでバラしがあっただけだったとのこと。
 見ず知らずの人であるのをいいことに大きく吹く伝説三輪式を用いずに正解だった、と胸をなでおろす朕であった。

 いつの間にやらライブターゲットの高額ミノーを捨てラインに引っ掛けていた童威。先日、魚種不明ながらも二度のストライクを得た貴重なベートなので諦められない、と必死だ。
 様子を見ていた読者氏、颯爽とやってきて根掛かり回収器を披露。
 鎖備えの強力仕様。投げ縄の要領でルアーを引っ掛け回収成功。
 その見事な手際に朕は感心した。

 北風は強まり、次第に冷たさも混じるようになる。
 表層にもボトムにも反応が出ないまま来ている。
 このエリアは違うのか、という疑念が生じるが、風の当たるシャローフラットと、繋がる変化がある場所なので諦められない。
 見れば読者氏の友人が魚を掛けていた。
 40はあろうかというスモールマウスだった。
 ボトムを這わせていたつもりだが、風に煽られ感覚を失い、実際ルアーがどんな状態の時に食ってきたのかまるでわからない、とのこと。
 何はともあれ、場所はここで間違い無いのだ、とキャスト再開。

 思わぬ人物が現れる。
 費保だった。
 先日、ザ・タックルボックスの宴席で多摩川の話を聞き、たまらず様子を見に来たとのこと。
 恐怖の根掛かり地獄の洗練を受け、何故ライトリグが重宝されるかを知る費保だったが、支払った代償はあまりにも高過ぎた。

 昼の暖かさを考慮しての軽めの防寒装備には厳しい寒さ。根性を口にする者が真っ先に音を上げそうな状況下、朕のキャストするスティッコーにバイトが出る。
 しかし、ペケニシモであることがわかったところで、衆人環視の前でバラす。
 「オレだってちゃんとやってるよ!」
 伝説式で誤魔化そうとする朕。
 「ああ、そんな温度感なんですね」と費保。
 文面では伝えきれないレジェンドな雰囲気を、実演を見ることで知ることが出来たという次第。
 さりとて、所詮は物真似。プディングの味を知るにはプディングを食べてみるしかない、と白人世界の偉人も言っている。

 強風と寒さに、ナマズさんが去り、読者氏も去り、朕と費保も去ることにした。
 「おめえは根性が無え」
 まだ粘るという童威が、照れずにレジェンド式を決めてくれたことに安心し、朕のこの日の釣りは終了となった。

 帰宅し、公孫戍にこの日の様子を伝えたところ、次回への意気込みが返ってくる。
 それは「新川で鍛えた本気を実釣をもって示す」と言わんばかりのものだった。
 このベイト群を見て、朕は「そこまでして釣りてえか?」と、伝説三輪式で応えた。

 ※マー語

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ジャンル : 就職・お仕事

tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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