遺産相続にまつわる諸問題

 11月8日。

 午後から南風に変わるとの予報に期待し、伝説跡に向かう。
 今回はオーソドックスなスピニングタックルで、登戸名物には「お前の釣りはつまらん」と、見咎められそうな仕立てではあるが、スタンレーの6インチ・ウェッジテールという実験ネタは用意しており、不意の伝説降臨に対応できるようにしていた。

 現地入りしたところ、李立が既に到着しており、隣に居たバサーが魚をヒットさせていた。
 相模湖バサーだった。
 「おめえばっかポイント独り占めしてんじゃねえよ!」と、三輪泣きしてやろうかと近付いて行く途中、30クラスのスモールマウスが三、四匹と集まっているのが見えてしまったので「ウェッジテールが釣れるかの実験」を試みる。
 巻いてみたり、落としてみたりしたが、異常な現象と認識されてしまったのか、逃げるでもなく消えていった。

 李立らのところへ行ってみれば、魚はリリースされた後で、48センチのスモールマウスだったという。
 ヒットルアーはリトルマックスに見えたが、デプスの鉄板だという。
 「釣れてるやつの真似しねえと、見えてくるものも見えてこねえぞ」
 釣りウマを僭称していた熟練の百敗釣師は李立にこう説教していたという。
 朕も鉄板バイブは持ち歩いているので、バギーのおっちゃんの名言に従うべきだろうか。
 否。
 朕は今来たばかりで、経緯も知らず、ひとつの結果を見ただけに過ぎない。
 おそらく三輪氏は今結果の出たベイトを結び、数投して反応を得られなければ、タフだと判断し、ライトリグを放り、最後までそれを通し、どんどんベイトを小さくしていきながら「厳しいのう」と言うことだろう。
 そうではないのだ、と、朕はいつまで経ってもヘボいベテランを救うため、様々な方策を試みたが、結局取り入れられることは無く、やがては釣りという低レベルな競争から卒業したらしい。

 岸寄りに見えるアユは少なかったか一帯にアユは多い。スモールマウスの姿はよく見られたが釣り難い状態にある。
 上流には侯嬴こうえいの姿。向こうもこちらに気付いたので、揖の挨拶をした。

 日没までの間、李立と伝説三輪語の応酬を楽しみながらあの手この手を試みていたが、朕はコイ科のバイトがあったのみで、結局「夕間詰め最後のチャンスを逃す」な千夜釣行に終わる。
 一方、李立は、ナマズ、スモールマウスはバイトのみに終わったものの、ビッグベートを使ったレジェンドⅡいうところの“男らしい釣り”で関東巨鯉倶楽部を達成していた。
 八十を超える寸法と10lbを上回る重量。コイでなければ周りも巻き込んで狂喜乱舞していたことだろう。

 潮汐以外にどんなマイナス要因があったのか、今日の不調の原因について論じ合い、見込みが無い中、無駄に粘っても仕方がないという結論に達する。
 そして「おめえはそれで悔しくねえのか」と、レジェンドⅡに責められる判断であると承知しながらも撤退することにした。

 帰り際、ナマズさんに会う。
 オフセットフックにワームを付ける方法と、スピニングタックルに適したラインの号数を教える。
成り行き上、朕が教えているが、本来ならこういったことはこのエリアの顔役にして、根っからのバサーである登戸名物が適任者である。
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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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