メバル・霧雨・ビフテキ

 7月29日。

 先日ロストしたザブラミノー123Fを補充しようとカースティングに行ったところ、デュオのソルト用ペンシルベートを発見。
 飛びと泳ぎの両立はソルトプラグを買う際いつも気にしなければならないことだが、デュオの物なら信用できるだろう、ということで購入。
 かくして「今日はデュオのソルト用トップウォーターが釣れるかの実験」と、伝説式保険を掛けての多摩川釣行。

 この日もまた、ハンドルのがたつきに起因する振動がシェイクするたびにグリップで増幅されどうにもならなくなるぐらいどうにもならない眠気のため一寝入り。
 起きたタイミングで李立より「これから調布に行く。迎えに行くから十五分で準備しろ」と、伝説式脅迫が届く。

 急ぎ、現地入りしてみると李立の他に蔡沢さいたくがポイントに居た。
 朕は「おめえらは一軍、オレらは二軍。そういう考え方やめねえか?オレたちそういう付き合いだったか?」と、ガチっぷり全開の伝説式で挨拶した。

 朕は激浅ワンド、流芯ポイントと打っていったがバイトを得られず、ただレンジバイブをロストするのみ。
 激浅ワンドはベート、コイ科ともに数は多かったが、流芯周りは魚が少ないという印象。
 反応の鈍さ、気配の薄さはこの時の潮の動きの鈍さと関係あるとみていいだろう。連日叩いているためのプレッシャーはあるにせよ、この停滞ムードは人的要因だけとは思えない。
 このような状況ではノンラトルで動かし易く、投げ易いデュオのスティックベートでも“釣れるかの実験”にはならない。

 李立がこちらにやって来る。
 李立自身は「釣れましたか?」「アタリはあるよ」に止まっていたが、蔡沢はスモールマウスを一匹キャッチしていたとのこと。
 突出して釣るということはなくとも、そつなく釣果を得るという自然観察者の強みを見せたということころか。さすがは健脚の説士だ。
 その後もコイ科狙いはまったく振るわず「おめえが良いって言うから来てみたけどよお…釣れねえじゃねえか!」と、罵り合いが始まる。
 そこへ「おめえらばっかポイント独り占めしてんじゃねえよ!」と、伝説式挨拶と共に施恩が現れる。多摩川でのルアー釣りは約二ヶ月ぶりだという。
 それぞれに新川で鍛えた本気を実釣をもって示そうとしたが、やはり振るわない。

 目先を変えよう、と蔡沢のポイントへ移動。
 ここには田単でんたんも来ていた。
 当然ここは「おめえらばっかポイント独り占めしてんじゃねえよ!」のお約束だ。
 このポイントは一帯に魚影がまんべんなく濃く、ナマズの姿も見られた。
 さすがにこの時期、二回連続ボーズは辛い。
 改めて新川で鍛えた本気を示すべくキャスティングを続けたが、誰一人釣る者はなかった。
 ここは多摩川は飽きた宣言をし、釣りという低レベルな競争からの卒業を果たし、詐欺師に釣られて勝ち組になるのが上策か。
 しかし、貧乏人にはそんな伝説式逃亡保身の術は使えまい、という結論に達する。
 かようにして、伝説三輪氏が君臨していた時代を懐かしんでいた頃、蔡沢がファイトを始める。
 キャロライナリグでのヒットだから、バスかナマズ、最低でも魚食ゴイだろう、と注目が集まる。
 スモールマウスやナマズだったら「突き落としてやろうか」と脅してやらねばなるまいと思いつつも、ページを飾る写真が欲しい朕はキャメラを構えて魚が寄ってくるのを待った。
 寄せてみればスレ掛かりのフナ。
 ここは多摩川鉄の掟により“スレ掛かりはノーカウント”を適用。しかし何でフナが掛かってきたんだろう。一応ルアーを食いに来たのか。いずれにせよ、疑わしきは数えずだ。

 はからずも顔見知りが揃い、平日にしては賑やかな釣り場の風景にはなっていたが、釣りそのものは最後まで振るわぬまま終了となった。
 こんなことでは「おめえら大層な御託並べてるけどよお、釣れてねえじゃねえか」と、大口を叩いてきたが口ほどにもない修羅に責められてしまうことだろう。
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ジャンル : 就職・お仕事

tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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