荊を背負いて罪を請うべき者

 7月23日。

 かつて修羅は、自身が修羅であることを少年に見せつけようとしたのか、少年に譲ったはずのタックルの数々を口実を設けて没収するという暴挙に出ようとしていた。
 修羅は自転車しか足の無い少年に、それを自宅まで持ってくることを強要していた。
 このような馬鹿げたことを親子ほどにも歳の離れた少年に突きつけて良いものか。ましてやそのタックルは、以前快く与えたものではないか。
 朕は人伝にこの話を聞き、半ば呆れつつこの話に割って入り、少年に代わって修羅にタックルを届けに行った。
 そしてやはりタックル没収の口実は偽りのものであり、少年が修羅を恐れなくなっていることをにくんで強圧的な姿勢を示しただけに過ぎないことが明らかになった。だけでなく、朕にまで、元の持ち主に返すという口実、嘘の片棒を担がせようとしてきたのだった。
 朕は曖昧な返事でその場を去り、少年に余すところなく事実を語った。
 この日こそ、伝説着想の瞬間であろう。
 それから時が流れ今。クランキングロッドとフィネスロッドを奪われた李立は更に腕を上げ、テクナ遣いになり、昨日二本のナマズをキャッチしていた。
 伝説の時代を刻む朕は、当然レジェンドⅡのように「おめえばっかポイント独り占めしてんじゃねえよ!」とキレてみせた。

 かくして迎えた土曜日の今日。
 果たして登戸に名物降臨はあるのだろうか?という疑念が生じ、最初から登戸エリアを捨て、一寝入りしてから調布・五本松ルートを行くことにした。

 夕刻前に激浅ワンド、流芯ポイントを周る。
 一帯は増水しており、普段とは微妙に好ポイントや魚の動きが違っていた。
 ナマズ、スモールマウスを見つけることは出来なかったが、魚食モードのコイは居て、ザブラミノーで関東巨鯉倶楽部達成。
 流れのつくりを見ればナマズもいずれ来るように思えたが17時を過ぎ、光量が落ちてきてもナマズの姿を見ることが出来なかったので、これまでにナマズの存在と動きが確認できている五本松に移動することにした。

 フェラガモ水路は普段より流れが強くなっていたが、強過ぎない強さと言った感じで本流との結びつきが普段より太いというように見えた。
 ここでもザブラミノー123Fのストップ&ゴーが効き、ナマズをばらし、コイを得る。

 完全に陽が落ちて後、ナマズの存在を捉えることが出来ず、一帯を上下しながら苦戦が続く。
 前もって現状を把握し、得るべくして得るのが上であり、始めてみてから結果を求めるのは下であるという。
 「オレが考え無しにやっていると思うか?」と凄むのも結構だが、彼を知らず己も知らずして、常に始めてみてからメソッドだけをこね回しているのであれば毎戦必殆も当然である。
 それなのに、対象を知ろうとし、己の伎倆に見合う魚を探る者の功を妬むなどお門違いも甚だしいというものだ。
 朕は相手についてはほんの一面しか知らないが、己についてはよく知っている。
 よって一勝一負を繰り返しながら、今回は一勝を拾うことが出来た。
 ちょうどこの時李立が現れる。
 朕は何とか釣れたことで集中力が切れ、「今日のオレの仕事は終了」と伝説式保身を決めたが、李立より「何だ、一匹で満足するのか?志が低い!」と伝説式叱咤が返ってくる。
 この種の大きな口を叩いていた修羅が圧倒的に釣れていなかったのだから、その言葉がいずれ軽んじられるようになってきたのも当然の成り行きといえよう。
 この時李立はブーメランを持たぬフェラルキッド状態だったが、日中、登戸で公孫戍こうそんじゅからタックルを借り、ライブベートフィッシングで関東巨鯉倶楽部を達成したという。公孫戍も「突き落としてやろうか」とレジェンドⅡしたかったに違いない。
 李俊は最近シャッドプラグに凝っていて、この日はシャッドプラグでスモールマウスを二本キャッチしたという。この人にとって、バス釣りには使用ベイト、メソッドは関係ないのかもしれない。
 そして伝説三輪氏の降臨は今日も無かったとのこと。
 
 さて、明日も休日だし、この先河岸を変えてがむばってみようか、という相談になるが、やはり空腹と疲労がきつい頃だということで、結局ここで解散となった。
 
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tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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