人多技巧、奇物滋起

 7月12日。

 今日もハンドルのがたつきに起因する振動がシェイクするたびにグリップで増幅されどうにもならなくなるぐらいどうにもならない眠気のため、一寝入りしてからの出発。

 ひとたび外を見渡せば、悪人、嘘つき、ビッチがますますはびこっていく様子が入り込んできてはこの耳目を穢してくれる。
 いにしえの聖王や君子が天下に道を示してくれたというのに、現代人の多くははびこる邪悪に心を奪われているかのようだ。
 そういうわけで、我が漆園はいよいよその存在意義を貴くし、穢れを濯ぐ役割を増している。
 かくして多摩川へ向かう。

 先日ニゴイをばらしたのが悔しくてならなかったので、まずはニゴイがベイトを求めうろつき回る調布激浅ワンドに入る。
 Bフォロワー、フェイキードッグへの反応は良好で、何度も、といっていいほどにチェイス、バイトする様が見えた。
 しかし、すべて寸前で見切られているかのよう。バギーのおっちゃんのように「オレだってちゃんとやってるよ!」と、泣きが入りそうなものである。
 光量が落ちるにつれ、魚たちの動きも活発になっていったが寸前で見切られるという反応は変わらず、このポイントを諦める。

 五本松の水位は先日より下がっていた。更に月の引力の作用も弱い日である。こんな日は少しでも大きく水が動き、あからさますぎるぐらいはっきりした変化を打つべきである。
 ということでフェラガモ水路を素通りし、本流側に入る。
 風がメガバス的タフコンデションを演出しているため、目視でナマズを見つけられず、流しながら答えを探ることにした。
 「おめえばっかポイント独り占めしてんじゃねえよ!」の声。
 ブーメランを持っていないフェラルキッドだった。
 これまでの様子を話したところ「何だ、釣れてねえのか。だらしがねえなあ」と、レジェンドⅡなお約束。そこで朕も「オレだってちゃんとやってるよ!」と、伝説三輪氏のように泣きキレて返した。
 ここではナマズ、スモールマウスらしきバイトは出たがフッキングに至るほどの強さは感じられなかった。
 長潮前夜だとこんなものか、と倦んできた朕は李立にタックルを渡し「いいから使えよ」と、レジェンド式強要をした。
 釣り人が替わったところで、しばらく反応すら出なかったので、朕は「だらしがねえなあ」と、リアルでだらしがねえレジェンドⅡのように罵っていたが、やがて一度のバラしを経て、次に出たストライクをフッキングに至らしめていた。
 写真の無い日記になることを覚悟していただけにありがたい一尾である。
 しかし、釣った道具は朕の物でも、これを使いこなしキャッチしたのは李立である。
 当然、不機嫌になり「突き落としてやろうか」と、伝説三輪する。
 この頃、メガバス的タフコンデションも和らぎ、興味深い波紋も捉えやすくなっていたので、朕は李立からタックルをひったくり「オレは昔新川で鍛えたからよお」と本気を出した。
 そしてほどなくしてナマズのストライクを得る。しかし、ロッドに重みを感じたかと思うとすぐにばれてしまった。
 ここで集中力が切れる。
 二回連続のノーフィッシュだが仕方が無い、と帰ろうとしたところ、李立が「おめえはそれで悔しくねえのか」と伝説三輪するので、朕は「オレはおめえと違ってガチじゃねえからよお」と、これまたレジェンドⅡのように半泣きで平静を装った。








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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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