おめえはそれで悔しくねえのか

 6月22日。

 釣りという低レベルな競争から卒業できず二十年以上留年している。
 思うように釣れないことを気に病みながらもある程度は釣れているのと、大言壮語を吐きながらもほとんど釣れていないのでは現実の受けとめ方も違うのだろう。
 釣れないからといって卒業するのかどうかは、その釣れなさの程度によるようだ。

 今日も夕刻近くからの出発となったが、じゅうぶんに休養がとれていたので「釣れるまで帰らん!お前も付き合え!」なレジェンド式理不尽にも耐えられる状態になっていた。
 勝負エリアは今回も狛江・調布流域。
 何といっても帰りが楽なのが良い。原付や自転車では橋ひとつ、堰ひとつの距離さえもから困難に感じている。こんな調子では「おめえには冒険心が無え」と、伝説三輪氏に言われてしまいそうだが…。
 しかし、アクセス至便な距離の場所に釣れる条件の備わったポイントがあるとわかっているのに、あえて困難を求める気にはならない。

 この日も激浅ワンドを一流しして流芯ポイントを打ち、光量が落ちてから再び激浅ワンド、水門、五本松という予定。
 アユがこの流域の生き物たちの行動を支配する間はこれで良さそうだ。
 ある種の形を練り、現実に対応していこうという手法だが、このようなやり方を「お前の釣りはつまらん」などと罵られていたのだからたまったものではない。

 流芯ポイントでは一つのルアーもロストすることなくキャッチ成功。
 これまでに何度もその姿を目撃していながら手にできなかった魚である。
 その後、同じくデュエルのアーマードバイブで関東巨鯉倶楽部を達成したものの、撮った写真を保存し忘れノーカウントに。

 激浅ワンドのコイ科たちも光量が落ちてからは反応がチェイスからバイトに変わり、ニゴイのキャッチに成功。
 今や多摩川勝者の栄誉に服すことはできないが、トップウォーターでのいわゆる“男らしい釣り”。
 ポップXが野池でよく釣れるので伝説三輪氏が封印したように、朕も多摩川でフェイキードッグがよく釣れるので封印しようとはまったく思わなかった。

 水門ポイントではバイトはあったが、キャッチできたのは上流側のアングラー。
 リリースの際、手に付いたぬるが取れないという嘆きが聞こえてきたが、リリース前提で釣りをするのなら魚体に直接触るのは避けるべきだし、やむを得ず触るのであれば予め手を濡らしておくべきである。手を濡らしてから触れば、ぬめりや臭いはほとんど付かずに済む。
 リリースという行為について、動物愛護の観点からではなく、釣り資源の維持という視点で考えて欲しいものだ。

 五本松。
 本流からフェラガモ水路の合流点から開始。
 体内時計に従っての巡回か、或いはスポーニングを控えての移動か。
いずれにせよ、ここはナマズが通らずにはおけないポイントである。
 陽が落ち、水中の様子を知るのは困難な光量となっていたが、朕の眼はナマズの魚影を捉えることができた。来るべきところに来ていることを確信できたのは良いが、これが釣れるかどうかとなるとまた別問題である。
 そこでベイトをあれこれと試すことになるのだが、下手なベート選択はただ場を荒らすだけという結果になりかねない。
 ここでナマ師の腕の見せ所だ。
 強くて静かで、視覚で反応を確認でき、かつ操作が楽なもの、という理由でラトル殺しを施したシャローラビットクローラーを選択。小場所なので飛びの悪さも気にならない。
 数投後ストライクを得る。
 寄せてみれば60クラスのナイスなナマズ。
 グリップを差し込もうとあくせくしている間にバラすというヘマを何度も犯しているのは陸にずり上げるのを嫌ってのこと。
 幸いここは足元に草が茂っている。トライリーンビッグゲーム15lbのライン強度ならラインを掴んで持ち上げれば…と、フックアウト。
 「オレだってちゃんとやってるよ!」 と、バギーのおっちゃんのようにブチキレるほど朕は気違いではないが、さすがに意気消沈。
 「今日のオレの仕事は終了」である。

 ※マー語
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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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