倒行

 4月17日。

 ノーフィッシュで終わった時のヘボ隠しな言い訳に使える“実験”ネタはまだあるか、と改めて手持ちのタックルを吟味してみたところ、プリスポーンのスモールマウス、冬のナマズ用にと買っておいたストライキング社のレッドアイシャッドが未開封だったことが発覚。
 これだ。
 ラトリンのレッドクロウダッドは既に機を逸しているが、サイレントのブルーバッククロームは年間を通して使えるものだ。
 「今日はサイレントモデルのレッドアイシャッドが多摩川で釣れるかの実験」と、レジェンド語録を用いて出発。
 入るエリアは決めていなかったが、南風強く、雨の後である。対象がブラックではなくても登戸のシャローフラットが生きる状況である。人出が少なければ入ってみたい。

 橋を渡りながら見下ろした感じでは日曜日にしては釣り人が少なく見えたので登戸でやることに決定。
 現場に着いてみるとそれなりに釣り人は居たが、知った顔の他はちらほらと居るていど。
 そして、降臨が期待される伝説の登戸名物は今日も見られなかった。
 川岸に下り、李立と江三子に「おめえらばっかポイント独り占めしてんじゃねえよ!」と、レジェンドなお約束。
 更にナマズをよく釣っているという公孫戍こうそんじゅに詰め寄り「戍子じゅしのナマズ釣果はあろうことか九を数えるまでに至ると聞いておりますが」と、おだやかにいった。
 公孫戍はにこやかに「おかげさまをもちまして、先日めでたくも十に達しました」という。
 おどろいた朕は、相手が自分より下手だと思っているうちは褒めそやしても、自分では及ばないと気付くと転じて敵愾心を顕にする伝説三輪氏に倣い「突き落としてやろうか」といって笑いを取った。
 レジェンドIIが愛したネタとやらは今尚健在である。
 よくよく話を聞いてみるとナマズ好調の秘訣はナマズの意識ゾーンをトレースしてくるリグにあったことが判明。
 既にスモールマウスをキャッチしていた李立は余裕の体であったので、朕は「オレはおめえと違ってガチじゃねえからよお」と言って、伝説三輪氏ばりに、お前とは違う次元にいるんだよアピールをして面目を保った気になってみた。

 さて、今日はレッドアイシャッドが多摩川で釣れるかの実験である。以前よりレッドアイシャッドを使って素晴らしい釣果を残している李立に立ち会ってもらいスイムチェック。製品むらがあり、大げさなまでにアイ調整しなければ使えない物もあるためだ。
 幸い、今回朕が持ってきたサイレントモデルは吊しの状態で真っ直ぐに泳いでくる優良品だった。
 ここで安心した朕は「みんなワームやってるな。オレはルアーにこだわるよ」と、いつかの知ったかバサーの台詞を決め、上流側のシャローフラットに向かった。

 雨後の濁りと吹き付ける南風。
 プリスポーンの時期ならバスを意識して打つべきだが、現在このエリアは平均的にミッド、アフターの状態にあるということでバスは意識の外に置く。
 狙いはナマズである。
 粗方の地形、流れの道筋は把握しているので、ナマズが通るであろうルートをイメージしながら、水深に応じてベイトを使い分けていく。
 ところが釣れたのはスモールマウスだった。
 ナマズに合わせたレンジ、リトリーブスピードのつもりだったが何かを掛け違えていたことの証である。レッドアイシャッドが釣れるかの実験、という意味では成功であったが…。
 産卵後の鬱状態から解放された個体たちか。特に二匹目は痩せていて、肛門は赤く、アフタースポーンを示す身体的特徴があからさまだった。
 これでも大型であれば本命ナマズより嬉しいが、いずれも小型。
 その後リッジ90Fをジャーキングからストレートリトリーブに変えてからバイトを得るが、これは乗らず。
 いよいよ本格的に光量が落ち、激浅のワンド側まで進み、ウェイクミノーにチェンジしたところ、遂にトップにナマズが出る。
 しかしこれを掛け損ね、その後は沈黙。
 完全に陽が落ちてからは相変わらず波気があるので探るレンジを下げ、フラットラップで流してみたが反応は得られず。
 結局釣果は小型のスモールマウスのみだった。
 ナマズ釣りは失敗に終わってしまったが、「自分、根っからのバサーなもんで」という、伝説三輪氏の名文句を決めて開き直ることにした。
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tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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