オレはバスロッドの限界を知っている

 3月7日。

 温かい雨の降ったこの日。
 雨足が弱まったのを機に草庵を出る。

 雨にもかかわらず、今日は平日か、と思えるほどの人出。
 水門の開放による減水と流れの発生が見て取れる。
 放水が続く間は水深のある側が良いかと思い、アンダーショットリグを投入。しかし、わずかの間に一帯は水位上昇の動きに転じる。こうなるとシャロー側の方が良いか、と移動してみれば相模湖バサーとシャッドマンの他、二、三人の先客。
 減水が始まった頃が良かったとは相模湖バサーの弁。タイミングを見計らいながら釣果を得ていく人だけに、その発言は聞き逃せない。
 南風は微弱なまま、雨が降ったり止んだり、流れは強くなったり緩くなったりと状況はめまぐるしく変わる。
 朕はどう狙うべきかを定められず、攻め手に芯を欠いていた。
 朕には何も見えていなかったが、魚が居なかったかというとそうでもなく、ジョイクロをキャストしていたバサーはバラしを演じ、シャッドマンは直リグでスモールマウスをキャッチしていた。
 「魚はそこにいるよ」と示されても、朕には魚が見えなかったので、ブラックを諦め堰下にマルタを求めることにする。

 堰下エリアは大変な水勢。
 昨日の実績ポイントも増水によっていい具合になっている。
 ただし、この水勢は魚を掛けてもフックを外しかねない厄介なものだ。
 案の定、魚は居るが「釣れましたか?」「アタリはあるよ」が多く、その中でコイとマルタを一匹ずつキャッチ成功。
 魚は集まっているので粘れば数釣り可能な状況であったが適わず…というのも、スレ掛かりの魚を強引に寄せようとしたところ、ロッドが水圧に負け、折れてしまったためだ。
 ライトリグからシーバスゲームまでと幅広く使えるバーサタイルスピン、ソンクロウ・エイビッド662MFをこんな魚相手に折ってしまうとは、と意気消沈。
 
 かつて、ドブシーバスに向かう道すがら、既にゲームフィッシングの何たるかを会得している若者たちに、レジェンドⅡは「オレはバスロッドの限界を知っている」と豪語していた。朕はひそかに、ろくに釣れてもないしわかってもない人がそんなこと言っちゃっていいの?と冷ややかに見ていたが、その言葉の意味をようやく知った、気がしたのだった。

 帰宅後、朕は早速、ザ・タックルボックスの店長に泣きついて今後の対応を諮った。
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tag : 多摩川 ルアーフィッシング バスフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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