名物の遺産に遊ぶ

 2月18日。

 次の上昇はいつになるやら。
 寒さは和らいでいるが、特に上向いた動きは感じられない今日である。
 しかし、下った後に李俊は四匹という釣果を叩きだしたのだ。
 職人の技量が冴えた結果であったにしても、あのような状況下でも動くスモールマウスが存在することが示されたのだ。
 その先日に比べれば、今日の方が間違いなく条件は良い。前の日曜日のようなガンフィーバー的釣りは無理だろうが、釣れないこともないだろう。
 「もしかしたら釣れるかもしれねえじゃねえかよお!」と、レジェンドギレをキメ、多摩川に向かった。

 登戸入り。
 平日の最中であるため、伝説三輪氏の降臨は期待するだけ無駄である。また、釣り人の数は寡なく、例え降臨したとしても得意の新川節をぶてる相手も居らず、さぞかしひもじい思いをするであろう。
 朕は僭越ながら、凡人の遥か上天に在らせられるレジェンドⅡの身を案じた。
 さて、風とこれまでの気温の推移を見れば、上流側のシャローフラットを攻めるより、シャローフラットに向かう道筋の深場寄りにベイトを通して待つやり方の方が良いだろうと思われた。
 朕は、昨日JSYに捨て値で売られていたスライダー4インチのブーツテールワームをアンダーショットリグに組んだ。単純にこのルアーで釣りたいと思ったからである。
 既に登戸入りしていた義士と合流し、スモールマウスが通るのを待つ。
 そのうちスライダーワームでは釣りの醍醐味を味わえないことに苛立ちを覚え、結局スピードワームにチェンジし、狙いたいコースを通せるようにした。
 李立が現れ、同じポイントを狙うことになった。
 李立と並ぶことの不利は重々承知だか、これといったポイントが他に考え付かなかったので、同じ魚を狙うことになってしまった。
 たまにバイトらしき感触があり、今回先にキャッチできたのは幸いにも朕だった。
 一回放されたかと感じたが、しっかり食っていて、寄せてみれば40アップ。
 次いで李立が30クラスをキャッチ。
 先日のような盛況とはまるで違う今、キャッチ出来ただけでも御の字というところである。

 風は下流側からの南風ということもあり、時間の経過と光量の落ち込みに合わせ、シャローフラット側へ移動していく。
 セニョールの姿があった。
 「おめえばっかポイント独り占めしてんじゃねえよ!」と、お定まりの挨拶をする。
 朕はアームのスローな展開に倦んでいたことと、スモールマウスが足を止めるポイントを絞れなかったので、リップレスクランクやジャークベートで流し始めた。
 レジェンド流に表現するなら“マゾい釣り”から“男らしい釣り”への転化というところであろうか。
合間、下流側を見ればセニョールがヒットさせていた。
 ペケーニョでもなく、グランデでもない手頃なサイズ。
 光量はいよいよ落ちてきて、巻いて釣れる可能性が高まるのではないかと期待する。現に、少なくとも朕の1.5倍の飛距離を稼いでいる李立は「コイに当たってるだけかも」と言いながら、魚信を捉えていた。
 「もしかしたらバスやナマズかもしれねえじゃねえかよお!」と、伝説三輪氏流に叱咤激励し、朕もキャストを続けていた。

 しかしここで思わぬアクシデント発生。
 ハンドルのがたつきに起因する振動がシェイクするたびにグリップで増幅されどうにもならなくなるぐらい、どうにもならない腹下しに襲われてしまった朕であった。
 セニョールが更に40アップを追加したという話を聞くなり、一目散に退散。
 炸裂寸前まで追い込まれたが、便利商店の廁に駆け込み事無きを得る。
 どうやら昼飯代わりに掻き込んヨーグルトがザとなったようだ。

 朕が去った後も、李立と義士は“虚仮の一念”とか“マゾい釣り”を続けたようだが「釣れましたか?」「アタリはあるよ」に止まったとのこと。
 朕は「おめえら大層な御託並べてる割には釣れねえじゃねえか」と、レジェンド流に労った。

 ※マー語
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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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