Fang it!

 2月13日。

 温暖の流れに入る。
 良い兆候だ。
 しかも土曜日。
 今日は人出も多いだろう。伝説三輪氏が新参者を捕まえて新川節を謳うには絶好の日和でもある。今日こそは降臨となるか。
 実釣という観点からすれば、先日からの温暖の流れは魚の動きを活性化させ、スモールマウスばかりではなくナマズも期待できるようになるだろう。
 という見立てではいるが、このところのあまりのレジェンド的結果続きにいささか自信喪失気味。
 この低迷を打ち破るために、玄妙の奥義が記された、ダグ・ハノンの『ビッグバスマジック』を李立に返却するよう要請した。もう一度、最初から賢人の教えを学び直すためである。
 先人の教えを学ぶに当って、おそろしく釣れない某ベテランのように「今までやってきたことの答え合わせみたいなみたいなもんだろ?」と言い放つような傲慢さは、朕には微塵も無い。

 釣り場に行く前に、バスバブル時代の芳香漂う高修釣具店に寄る。
 エコギア・ストレート、ギガバイト・パヌーとバニッシュ6lbを購入し、会計を済まそうとしたところバイタルスティック・6,6フィート、ライトアクション・スピニングモデルが2800円で置かれているのを発見。同じく6フィートモデルは既に購入済みだが、今ここで見逃してしまったら次は無いかもしれない。という訳で迷わず購入。
 そういえば殺鯨鬼の紅蠍がこのロッドを欲しがっていた。実費でどうかと問い合わせたところ「善!」との返答。
 似たような役割のロッドをカみちょうに所有するという愚を避けられた。

 風の強い日である。
 荒れ具合によってはハードベイトを用いる場面もあるだろう。
 ボトム狙い用のフェンウィックと、キャロライナ、ハードベイト用のセントクロイというトゥータックルで多摩川に向かった。

 登戸入りしたところ、予想通りの人出。風は強いがモモヒキ不要の温暖な日。いくら本当は“根性がねえ”伝説三輪氏でもさすがに今日は来ているのではないかと一望してみるが、今日もその御姿は無かった。
 打とうとしていたポイントには李立、下野さんの他に若きベテランも居た。
 『ビッグバスマジック』を受け取り、天書がすぐそこにあるという安心感を得る。
 天書をしまいこみ、これまでの様子を聞いたところ、若きベテランは既に二本のスモールマウスをキャッチしたとのこと。
 波の具合を見た感じではボトムレンジを丁寧に探った方が良いように思われたのでアンダーショットリグを組んで護岸ブロックのショルダーにベイトが通るようにキャストした。
 イマカツはダウンショットと称し、アメリカではドロップショットと称されるリグだが、千夜釣行の素敵なナレーションやエコギアのパッケージに倣い、以降、朕もアンダーショットリグと言うようにしたい。
 若きベテランが釣ったリグもアンダーショットリグである。
 ここでバイトらしき感触はあったが続くわけでもなく、外しているのではないかという疑念が湧いてくる。
 上流側にはグランドマスター・秦明、施恩の他に公孫戍こうそんじゅ夏侯章かこうしょうの姿があった。
 ここで粘るより、他のポイントの様子を見ておくのも良いかもしれない。
 南からの風も強まっており、シャローフラットのプレッシャーも和らぐだろう。
 ワームの釣りにも倦んできていたので、朕も上流側に移動することにした。

 秦明に話を聞いてみたところ、既に秦明は51センチをキャッチし、多摩川達成者の一人となっていた。
 あいあん横山のスピナーベートでキャッチしたとのこと。伝説三輪氏が好む“男らしい釣り”での釣果に、「突き落としてやろうか」と、朕は妬んでみせた。
 秦明の隣に居たアングラーがこのブログの読者であると紹介される。名を侯嬴こうえいといった。侯嬴先生は賢者だと知る朕はただ恐れ入るばかりである。
 同時に、案外見知らぬ人が見ているのなら、今後ますます憚りない発言をしていくように気をつけなければ、と思うのだった。

 秦明のヒットによって、やはり上昇の中にあって、風の吹き付けるシャローに入って来る魚はアクティブになっていて、強めのアピールが有効だという現状が示された。
 ならばということで、レアリスバイブをキャストしていた朕だったが、先程までレアリスバイブをキャストしていた施恩は反応を得られておらず、どうもこのベイトではないようだとのこと。
 そういうことなら、と朕は何種かのリップレスクランクをローテーションさせて対応した。
 しばらくすると施恩がヒットさせていた。
 何を使っていたのか、と見てみればアラバマリグ。
 魚が居なかったのではなく、リップレスクランクが合っていなかっただけで、強アピールのベイトは有効なのだ。 
 更に李立もアラバマリグでキャッチ。
 風は上流に向かって吹き続けているので、更に奥まったシャローまで魚が入ってきている可能性もある。ここから先は更に水深が浅くなるので、底を叩かずに強烈なアピールが可能なベイトを、と、シャドウラップで流してみることにする。
 ジャーキングで奥へ奥へと進んで行く。
 すると、サイズこそ小さかったものの、今年初となるスモールマウスを二匹キャッチできた。
 今年は他人の素晴らしい釣りを散々見せ付けられているので、スモールマウスを見ても感慨めいたものは湧いてこなかったが、連続ノーフィッシュをようやく止められたという安堵を得られた。
 ハードベイト有利な状況か、と思いきや、その後若きベテランがアンダーショットリグで二本追加。
 うち一本は余裕の40オーバー、1,8Kgの「突き落としてやろうか」級の魚だった。

 夕刻から日没の時間帯に入る。
 たまにバイトはあってもフッキングは決まらずという状態が続く。
 夜になっても温かいうえ、翌日も休日の朕はとことん粘るつもりであったが、眠気と空腹には抗し得ず「おめえは根性がねえ」と、レジェンドⅡに罵られるのも覚悟で撤退とした。

 ※マー語
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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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