忍者は死して術を残し、伝説は去りて名言を残す

 1月22日。

 先日、雪が積もり、寒冷の日が続く。
 さほど水深の無いこの川の魚たちの状態はどのようなものか想像してみる。ルアーに反応する個体はあるのだろうかという不安が湧いてくる。
 しかし、ワークを行う時間も気力もあるので行くしかないだろう。
 今こそレジェンドの言っていた「虚仮の一念」を用いるべきときだ。
 ボトムのスローなソフトプラスチックでの釣りでこちらから魚に歩み寄るような釣りをしても、応えてくれる魚が居るとは思えなかったので、稀に居るかもしれない横の動きに飛びついてくる魚を求めようと、ただ巻き用のセントクロイのトラウトロッドと、リップレスクランクを主体としたベイト群を用意し、多摩川へ向かった。
 そして、水深は浅いが、常に強い流れが通る宿河原堰下を目指した。
 流れの中に入り込み、ベイトを求め貪欲になっている個体であれば魚種は問わないの構え。或いは、何もわかっていないときに突如として釣れるニゴイに出くわし多摩川勝者になるのも悪くない。
 「もしかしたら釣れるかもしれねえじゃねえかよお!」とレジェンドギレ状態で草庵を出る。
 義士が登戸入りしていて、これから宿河原堰下を目指すとのこと。

 宿河原堰下。
 堰直下に見えるのは多数のコイと二匹のニゴイ。その他の魚種は確認できない。
 ここにマルタの群れが見えるようになるのはまだまだ先のことだ。
 東名高速の周辺ではまた重機が川を荒らしている。何年か前にも大規模に破壊工作を行っていたが、また繰り返している。これはテロ行為なのではないか。
 アメリカはテロを許さないという。植民地である日本も同調しているのではなかったか。それとも日本人は名誉白人だから許されるのか。
 川原に立てば時折コイの姿を見るのみで、魚の気配は希薄。遅れて義士が現れるが、これならばまだ登戸エリアでスモールマウスを意識した釣りをしていたほうが脈がありそうだということで移動。

 登戸。
 ボトムワーミングに長く柔らかいトラウトロッドは思い切り場違いである、が、無理矢理テキサスリグを組み、義士よりワームを一本いただいて続行。
 李立がやってきて、誰かと話し込んでいる。施恩だった。レジェンドばりに朕を怒鳴りつけて驚かしてやろうとしていたとは味なマネをしてくれる。ワンバイトを得たが、これから勤労とのことで撤退。
 雪の日以来、寒さを嫌い、ワークを怠っていた朕だが、李立はしっかりワークを続けており、釣れはしなかったが反応は得られていて、李俊に至っては昨日三本のスモールマウスをキャッチしたとのこと。
 雪融け水の流入と、この低温ではさすがにスモールマウスも動けないのでは、と思っていたが、そんなことはなかったようだ。
 朕はアンバランスタックルにもめげず、キャストを続けた。長すぎるハンドルはルアー捌きに難儀したが、柔らかく長いブランクはワームを食い込ませるには良いかもしれないと言い聞かせていた。

 陽が落ち、寒さに耐えがたくなってくる頃、朕は集中力が切れ義士や李立のところに油を売りに行ってみた。
 釣れはしなかったが、李立は6バイト、義士は1バイトを得ていたという。
 バイトすら得られなかった朕はレジェンドⅡのごとく負け惜しみ、「何だ、結局釣れてねえじゃねえか。だらしがねえなあ」と無様に罵った。
 モモヒキ上下着用にもかかわらず、寒さに震え、やがて口数も少なくなり、レジェンドギレする余力も無くなって退散決定。
 「メシなんか食わねえぞ!」とブチキレたのは飯屋に入ってからのことであった。

 1月23日。

 予報では記録的低温とあった。
 今日も上下モモヒキとGETTで身を固め出発。

 登戸入りしてみると、さすがに今日は人出が少なかった。
 秦明、李立、セニョール、張横、江三子といった常連の姿はあったが、やはり伝説三輪氏は居なかった。
 この中で、一人だけスモールマウスの釣れていない朕は、グランドマスターの秦明に、どうやって釣るべきかを事細かに訊ねる。
 地面に図を描きながら、これまでに考えてきたこと、やってきたことを説明し、意見を求めたところ、自分の見立てが外れているというわけではなかった。補足されるべき部分はあったが…。

 と、それはともかく誰も釣れていない。
 皆、使っているリールが最上位機種ではないため、ハンドルのがたつきに起因する振動がシェイクするたびにグリップで増幅されどうにもならなくなっていたのだろう。
 寒波の影響が大きかったと納得するしかないような結果。
 バスを釣る者は無かったが、セニョールが関東巨鯉倶楽部を達成したとのこと。さすがはコイ師、と賞賛したいところだが、スモールマウス狙いのードである。人間様でさえ寒さにやられているというのに、恐るべき変温動物といえよう。
 釣れない上に、寒さは容赦なく突き刺さってくるため「釣れるまで帰らん!お前も付き合え!」と、レジェンドⅡする気力も起こらず、雨がぱらつきだしたのを機に全員撤退。
 公孫戍こうそんじゅが、こんなことならバスバブル時代の思い出話に花を咲かせていたほうがよかったな、といった。まったくもって同感である。

 ※マー語
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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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