伝説に反す

 1月10日。

 サマナたちのワークの実践結果が送られてくる。
 昨日は李立が多摩川でスモールマウスを。
 秦明と施恩は吹きさらしの強風の中、ドブでメバルとムラソイをキャッチしていた。
 朕も誘いを受けていたが、この日は娑婆の虜となっていたため同行できず、「オレに構うな、上手い連中と仲良くやってくれ」と、僻み色特濃なレジェンド流の嫌味とやらで返す他なかった。
 しかし、朕は拗ねることなく「新川で鍛えた本気を実釣をもって示す」と、当日に臨むことにした。

 この日はボトムレンジを余すところなく舐めまくろうと、スピニングのトゥータックルで登戸エリアに入った。
 日曜日でありながら、今日も登戸名物の姿は無かった。新しい名言、ブチキレ方に我々は飢えている。
 ポイントに入ってみれば李立の他、久しぶりの若きベテランが居た。
 「おめえらばっかポイント独り占めしてんじゃねえよ!」と、お定まりの挨拶をし、レジェンドⅡを懐かしむ。
 懐かしさついでに、バスバブル黄金時代を知る若きベテランに、メガバス・ニードルクロウラーを見せ、笑いを取った後、ダウンショットリグに組んでみた。

 しばらく反応を得られずにいたが、機が巡ってきていないだけのこと、と辛抱強く待つ。
 そしてまず李立が50オーバーをキャッチ。次いで40アップとほぼ連続キャッチ。 
 いずれもマー&マンボな体躯。
 当然、ノーバイトの朕は「突き落としてやろうか」というレジェンド泣きで賞賛。
 李立の両隣でダウンショットを使う朕と若きベテランはこの機に乗じられず。
 そして、ヤマモトのベイトばかりが釣れているので、物は試しに、と若きベテランもイモのノーシンカーリグに変更。
 程なくして李立が30クラスをキャッチした後、若きベテランが40アップをキャッチ。
 底べたが良いのなら何もヤマモトばかりでなくても良いだろう、と朕はキャロライナリグにエコギア・ファットグラブを付けて探り続けるもノーフィッシュ。
 既に釣果を得ているという張横が現れる。
 朕は釣果を得ている者たちに「オレはおめえらと違ってガチじゃねえからよお」と、いって、現れなくなって久しい登戸名物、三輪バギーのオーナーのように面目を保った気になってみせた。すなわち、ガチじゃないのだから釣れなくてもしょうがないよね、という空気に持っていこうという配慮であるが、実は超ガチであるため、自分だけ釣れないことにブチキレてしまっては元も子も無い。朕はそんなレジェンドⅡのような失敗を犯さぬよう注意した。
 更に、下野さん、公孫戍、夏候章の三子がやってきて、下野さんが二本、公孫戍が一本のスモールマウスをキャッチしたとのこと。
 ここで朕は「お前ら、新川で釣ったこと無いよな。大したことねえな…オイ!」とレジェンドギレはしなかったものの、何故同じボトム攻め、同じポイントを攻めているのにこうも差が出てしまうのかを訝り、かといって自分で答えは導き出すことができず、遂にあんちょこに手を出すことにした。
 つまり、秦明に疑問をずばりぶつけてみることにしたのだった。

 秦明はこちらの意図をしっかり汲み取っていて、現在の多摩川・登戸流域を取り巻く環境下で予想されるベイトとスモールマウスの状態を解説。
 こういう環境であるからこうである、という内容にこれまでの謎が氷解。他人様の知恵を露骨に借りることになってしまったが、指針もなくぼんやりと釣り糸を垂らしているよりはましだろう。
 レジェンドⅡの「釣れてるやつの真似しねえと見えるものも見えてこねえぞ」に反して、「釣れてるやつの真似してるだけでは、見えるものが見えなくなくなるぞ」といったところだろうか。
 朕はグランドマスターの博識に素直に感心し、さすがは師よと思っているが、かつて「みんなあの人上手え、上手えっていうけどよお、あの人本当に上手えかあ?」と言う者があった。長い期間一緒に釣りをしていて何を見ていたのだろうか、と思わずにはいられない…多分、目の前で釣れたかどうかだけでしか物事を考えられないだけのことであろうが。
  
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tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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