犬鍋恋しき季節

 1月2日。

 昨日は眠り病を克服できず、ワークを怠ってしまったが、秦明と李立は早速魚をキャッチしていた。
 少ない釣行回数でありながらキャッチ率の高い秦明にさすが、と思うが、「あの人上手えってみんな言うけど本当に上手えかあ?」と言う者もあった。
 「あなたに言われるすずあい筋合はない」というところだろう。
 いまや完全なフェンウィック中毒者の李立も当然という感じでキャッチしていた。ロッドの性能という側面もあるだろうが、ロッドの良し悪しを知り、自分に見合ったロッドを見立てられるのも巧拙を分ける要素だということを忘れてはならない。
 かつて朕はその経験年数の割には呆れるほど釣れない人に「面白いこと言う前に、もっとロッドを吟味した方がいいんじゃないの?」とアドバイスしたら「エバーグリーンでも使えってのか!」とブチキレられたという苦い経験を持つ。
 そんなことを思い出しながら、功を成した者たちに「多摩川はイモドリフトさせるのがパターン。つまらねえ釣りだ」と、レジェンドⅡの名台詞を流用した僻みコメントを贈った。
 ナイトライダー(マッドマックス)は名言製造マシーンだったが、あのようなファンタジーの世界だけでなく、現実の世界にもそんな人が居ることに朕は感謝した。

 迎えたこの日、今日こそは「新川で鍛えた本気を実釣をもって示す!」と、レジェンドの空疎な気合を借りて十分な睡眠をとって多摩川に向かった。
 李立は登戸下流部に、義士は水道橋側に向かったとのこと。

 登戸入りしたところ、義士のスズキを発見。
 上流側に本人を発見したので「おめえばっかポイント独り占めしてんじゃねえよ!」と声を掛ければ「オレだってちゃんとやってるよ!」という返礼。
 登戸名物は見えなくなっても、遺されたものはしっかり生きている。
 我々は“この前釣れた”ポイントで水温の上昇を待つ。
 下流部にバスが集まるのは湧水が近いから、と見ているが、今日のような温和な日ともなれば、流れの緩みで水温が温まり、乗じて地形を利用しながらバスがこちらに回ってくるだろうと思われたので、辛抱強く待つことにしたのだった。その数は少なくとも鵜やツブリが泳ぎまわり摂餌行動しているのもキャストを続ける上での支えとなった。
 この日の午後の潮汐曲線は最悪を思わせるものであったが、水温がプラスになると信じ「もしかしたら釣れるかもしれねえじゃねえかよお!」と、レジェンドな虚仮の一念を貫く。
 下流部に夏候章の姿が見える。周辺の黒い影が李立、下野さん、公孫戍らだろう。
 途中、集中力が途切れそうになるが『FURY ROAD』の話題でダレ場を乗り切った。

 陽が落ち始める頃、下流部を攻めていた面々がこちらにやってきた。
 下野さんが一本、李立が二本キャッチしたとのこと。まったく釣れない日かと思っていたがそうでもないようだ。
 義士が所用があるというので先に上がることになり、朕はV8式の礼で送り出した。
 しばらくすると「フクシマ!」の声が上がる。見れば下野さんがファイト中。
 無事ランディングし、ライトを当ててみれば、またしても40アップ。
 その後、朕のリグにもバイトが出るがベイトをずらされるのみであった。

 開始当初は武器将軍ばりのンションだった朕も力尽き、ジョニー・ザ・ボーイのヘタレ状態にまで下がり、とぼとぼと独り撤退した。

 ※ マー語
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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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