ヌルいフィールドへ

 12月12日。

 この日、李立の熱い要望叶い、発勁行き決定。
 フェラルキッドの殺傷力が、マックスの心を動かした結果である。人殺しで、言葉も喋れない超問題児でも、その純真な眼差しで見つめられれば、非情のマックスとはいえ、バトルトレーラーの運転席に乗せてやらずにはいられないのだ。
 というわけでレジェンドⅡ評するところの“一軍”メンバー、朕、秦明、李立での横浜遠征。
 トレーラーの到着を待つ間、芦ノ湖へ行っているという史進よりライブベイトフィッシングの結果が送られてくる。
 50クラスのラージマウス、トラウト、40クラスのラージマウスという釣果を見せつけられ、朕は知りうる限りのレジェンドワードを駆使して僻んでやったことはいうまでもない。

 秦明、李立と合流し発勁を目指し、かつて『キリン』に憧れて走った第三京浜を抜けていく。高速料金を気にしなければ幸浦まではそう遠くはない。
 釣り場付近の駐車場に着く頃、ちょうど良い感じで陽が落ちていた。

 なから久しぶりの金沢発勁に喜ぶが、ドブの臭いがしない海にいささかの不安を感じたのも事実である。しかし、シーバスを狙うわけではないので気にすることもないだろう。
 かつて「誰でも釣れる発勁はヌルい」とレジェンドⅡは言っていたが、発言者自身はあり得ないほど釣れてないという事実があることをここで明らかにしておく。
 グランドマスターの秦明には初めてのフィールドだが、メバル狙いの要点を今更こちらが説明するまでもない。既に何度も来ている朕と李立はこれから入ろうとするポイントのおおよそを伝えるだけで十分である。
 開始早々に朕が粒メバルの反応を得たことで、一級ポイントでの数釣りを予見するが、しかし、関東の釣り場には常に世知辛さがつきまとう。
 極端に限られた釣り座、ポイントへのアプローチを阻む無人の海に面した私有地…たとえ好適な条件を割り出せてもそこに入れなければ無意味。
 そうなると弱いとわかっている場所でキャストを続けるしかなくなってしまう。
 釣り難い条件下での釣りを余儀なくされ、朕はメバル3粒、秦明は5粒という貧しい釣果。
 しかし李立はさすがだった。陸っぱりは足を使え、というセオリー通り大移動を厭わず、匹サイズのメバル1、ムラソイ1、粒メバル13という圧倒的スコア。
 とりあえず全員釣れたが、欲求不満を大いに溜めたままの納竿。本来ならキャッチ数に巧拙の差は出るものの皆二桁は叩き出せる状況だとわかっているからである。
 
 貧しい釣果より、世間の人々の料簡のみみっちさがストレスとなる釣行となってしまった。

 ※マー語
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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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