メシなんか食えねえぞ!

 11月27日。

 冷え続けた日々が昨日で一旦下げ止まったように感じられた。
 今日は温和というほどではないが、昨日に比べれば明らかに上昇の中にある。
 多摩川に繰り出すのは確定しているが、どのエリアに入るかが問題だ。
 あまり草庵から離れた場所には行けないので、調布水門、五本松、登戸、宿河原堰下、宇奈根といったところに限られる。
 帰宅を急ぐ朕の元に、宿河原堰下エリアに入っていた義士より奏上文が舞い込む。堰下の水勢は強く、ベイトのコントロールは困難であるため、登戸に向かうであろうとのこと。
 狛江に近付いていた朕は「昼餉をとり、不浄を済ましてから参ろう」といった。

 帰宅し、あれこれと準備を調えていると早くも14時が見えている。あまり遅くなっては機を逸してしまう恐れがある。空腹であるとはいえ、「メシなんて食ってられるような状況か?」というところである。
 前向きに考えれば、ご不浄の憂いが消えたともいえる。
 義士に出発の報を入れ、登戸へ向かう。

 風向きは北西。
 堰下は強い水勢。
 何はともあれ橋の上から登戸エリアを一望してみよう。
 第一ワンドから延びる馬の背、というよりほぼシャローフラットにアユの跳ねる様子がはっきり見える。
 ここで朕は、登戸の感触を確かめて勝負場所を決めればよろしい、と義士に伝える。

 川岸に降り立ち、様子を見れば水面下を移動するアユの群れもよく見られ、上から見た印象以上にアユの数は多いと知る。
 ナマズの姿は見えなかったので、ハイサイダーJrで魚食モードのコイでも釣ってやろうとワンド奥側まで流していく。
 第一ワンド内にコイの往来は活発で、小魚の波紋も見えていたので、そのうち反応を得られるのではないかとキャストを続けていたところ「おめえばっかポイント独り占めしてんじゃねえよ!」と恫喝される。義士の挨拶代わりのレジェンドワードだった。
 まだ釣れていない朕は「オレだってちゃんとやってるよ!」と、これまたレジェンドワードで礼儀正しく返してやった。
 風向きが好ましくないとはいえ、今の時期のアユの重要度を考えればここに腰を据えるのがベターでしょう、ということで、橋からワンドに至る短いストレッチを往復。
 結果、朕はようやくタトゥラ入魂完了となった。
 義士は三度のストライクを得ていたがことごとくバラしてしまう。
 「だらしがねえなあ」と、レジェンド流に声を掛け、朕はその無念を労わった。
 リールの、ハンドルのがたつきに起因する振動がグリップで増幅されどうにもならなくなっていたのか。レジェンドな冗談はさておき、義士が物は試しと今回用意したテールウォークのキャスティングリールは、キャスト中にブレーキブロックが勝手にオンになるというなかなかの食わせ物。
 スコーピオンやタトゥラが買えるぐらいの価格設定でこれでは、マー語で言うところの「金をドブにぶちゃる」行為である。
 「次回はTD-Zかスコーピオンで来る」と、悔しさを隠さない。
 やがて陽は傾き、コイのチェイスを見るだけに止まったり、ナマズのサイトフィッシングに失敗したりと冴えないまま終了。
 義士はこれから街に用事があるとのことで、メシなんか食ってられるような状況でなくなり解散。

 何はともあれ久々の釣果。レジェンドⅡのようにドヤ顔で自撮りするほどではないが、仲間たちに釣果自慢をしたところ、昨日ジギング船に乗ったという施恩より、釣果の一部を見せられる。
 当然朕は「突き落としてやろうか」と即答してやった。
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tag : 多摩川 ルアーフィッシング

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Author:dragon
天に替って道を行おうとする人。
玉帝の導きに従い、非凡なる境地を目指している。

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